nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

小林由香 ジャッジメント

2018-11-24 16:55:26 | 本・雑誌・ドラマ
小林由香さんのデビュー作 ジャッジメント を読みました。
2016年の作品です。

あらすじ・・・・(出版社より)
大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。
凶悪な事件が起きると人々は言う。「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。
20××年、凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。
それが「復讐法」だ。目には目を歯には歯を。
この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか。
復讐とは何かを問いかける衝撃のデビュー作!

もし自分の身近な人が、殺されたら?
人は、どういう決定を望むのか?
死刑に処してほしい、自分の手で殺してやりたい、同じ目に合わせてやりたい・・・
思いは様々ですが、軽い量刑で許されてほしいと望む人はいないと思います。
裁判で出た判決と、自分自身で犯人を殺す「復讐法」のどちらかを
遺族が自分で選択できるいう、新しい法律ができたと想定した物語。

復讐法、言葉にするとストレートですが、内面に秘めたストレスや葛藤に
犯人も、被害者遺族側も、またさらに苦しめられます。
たとえ復讐を遂げたとしても、今度は自分が遺族から恨まれる側に回ってしまうジレンマ。
殺人に至るまでの原因、課程、殺された側に全く非がなかったのか?
それぞれの心理描写、それを見届ける側の職員の苦悩。
重たいテーマですが、様々な人間模様に深く深く考えさせられます。

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