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MONAのフォト・ギャラリー

写楽・・話楽・・・な日々

街は 眠りについた

2020-04-24 21:56:33 | 小さなおはなし

駅の周りの商業施設は シャッターを下ろした店が次第に増え 

歩いている人も少なく 一人で足早に通り過ぎて行きます 

街は 眠りについたようです 


「 いばら姫 」というグリムのお話の こんな場面を思い出しました 


糸車に手を触れた時 お姫さまの指先を つむが刺しました 

「 あっ!」 

お姫さまは その場に倒れ 昏々と眠り始めました 

すると

その時 ちょうどお城に帰って来た 王さまとお妃さまも 広間で眠り始めました 

ミルクを注いでいた娘は そのままの姿で 

調理場では コックが へまをした小僧に手を上げた格好のまま 眠りにつきました 

暖炉の炎は 静まり 

壁にとまっていた蠅は 動きを止めました 

内庭で走り回っていた犬や 厩に繋がれた馬は その場で  

屋根の上の鳩たちも 静かに眠りにつきました 

こうして 城中のすべてが 眠りについたのです 


日本は ロックダウンという強権的な手段ではなく 

緊急事態時における自粛という方法を採ったのですが 

街が眠りから覚める時 状況が良くなっている事を願うばかりです 

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マメ子のお菓子づくり 

2020-03-07 20:39:22 | 小さなおはなし

マメ母(娘)が退院して1週間が経ちました 

幼稚園がコロナウィルスで休園の為 マメ子(孫)も家にいます 

マメ母は少しずつ回復してきて マメ子とクッキーを作るまでになりました 

みんなでトランプをしたり 折り紙を折ったり・・ 


マメ父母と私が 一致して思ったのは 

幼稚園がないって 楽だ~   

って 事  

もちろん 今はすべてが休みだし 

マメ母も 仕事を休んでいるし 

そんな特別な時だからこそ 言える事ですよね!?  


ニュースを見れば すぐ近くまで コロナウィルスがやって来ています 

いつ 自分や家族が罹ったとしても 不思議ではありません 

穏やかな 今のこの時が 壊れることがありませんように !  

 


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マメ母退院 マメ子休園 

2020-02-29 18:26:16 | 小さなおはなし

娘がマイコプラズマ肺炎で入院 

もちろん マメ子(孫)の通う幼稚園には 大筋は伝えているのだが  

私が迎えに行くと いつも先生方は細かな部分まで知っている 

きっと マメ子はスポークスマンとなって 何でもお喋りしているのだろう   

昨日の夕方 預かり保育(幼稚園の終わった後の)に迎えに行くと 

案の定 先生がにっこり 

「 お母さま 退院ですってね おめでとうございます 」 

マメ子「 ばーば 今日は早かったね! 」と駆け寄ってきた 

先生に挨拶を終え マメ子と浮き浮き気分で手をつなぐ  

「 だって マメちゃん 早くママに逢いたいでしょう?  」 

「 うん 

「 だから 早く来たの 」

マメ子が持って帰るのは いつもより ずっと沢山の荷物だ 

というのは コロナウィルスの蔓延で 幼稚園は来週から4月に始まるまで休園になる 

しばらくの間 預かり保育は 時間を縮小して行われるが 

それも 状況次第で変わるかもしれない 


LINEのビデオ電話では毎日みているが マメ母は実物のマメ子と逢うのは久しぶり 

「 大きくなったね~! 」と びっくりした   

私が 傍から口を添える 

「 背が高くなっただけではないわよ 中身もお姉さんになりました   」 

マメ子が テレビの前に クッションやら毛布で マメ母が横になれる特等席をこしらえた  

「 ママ ここに一緒に入ろう! 」 

良かった 良かった・・・ 

やっと この家族のアクシデントにも 休止符が打たれたのだ 

 

「 それで3月はどうなるの? 」 

自宅に帰り 食事をしながら 夫が私に訊く 

「 しばらくは 今と変わりないと思うわよ 」 

「 毎日? 」 

「 そう 退院したからって元通りに動ける訳ではなく 一人で歩くのもヨロヨロ・・ 」 

「 寝たきりになると あっという間に筋力衰えてしまうからね 」 

「  無理をして  また入院なんてなったら・・    

とにかく  どういう風に回復していくか 今の時点では分からないわね 」 

「 私たちだって コロナウィルスに罹らないとも言えないし・・ 」 


とにかく 自分の事は出来るだけ気をつけるが 明日の事は分からない 


 

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回復途上です 

2020-02-23 23:15:52 | 小さなおはなし

*** 前記事に続きます *** 


転院して 娘はマイコプラズマ肺炎だと分かり 治療が始まった 

しかし かなり重症だったので 容態は横ばいを続け 

良くなる糸口に辿り着いたのは 一週間後の事だった 

「 この病院に来てから 不安に思う事は 何ひとつないの  

先生たちも 看護師さんたちも 本当に信頼できる 」 

という娘の言葉に 本当にほっとした 


少しずつ 少しずつ 娘は回復していった 

やっと もうすぐ退院できそうだ 

「 こんな事態に陥って みんなに迷惑をかけて 私は自分に自信が持てなくなった みんな上手に生きていて 私だけあっちこっちぶつかっている気がする 」 

ベッドの上で 娘はいろいろ考えるらしい 

そうね 私だって・・・ と口を開く 

「 振り返れば 無駄と間違いと後悔が山のよう! 

その上 関わってきた人の病と死が累々と連なっている 

でも それに拘っている暇はないの 

躓いても 一歩一歩前に歩いていく 

それが生きているって事じゃない? 

経験は役に立つわよ 

他の人がどうかなんて 自分には関係ないでしょう? 」 


娘が救急車で運ばれた時から もうすぐ1ヶ月が経とうとしている 

その間に コロナウィルスが世界中に広がろうとしている 

退院しても 新たな危機が降りかかるかもしれない 

そして それは 私たち誰もにいえることなのだ 

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危ないところだった 

2020-02-22 21:35:23 | 小さなおはなし

*** 前記事に続きます *** 


夜中 娘が救急車で搬送され 肺炎との診断 

入院したが 容態は悪化していく そこで 転院することにしたが・・ 


週末で事務的な手続きはできず 月曜日に 地域医療連携センター?を通してから転院する事になった  

ここまではスピーディーだったが 為すべく事もなく待つ間にも 数値は悪くなっていく 

「 この病院から出て 何処にも行くところがなくなったらどうしよう  」 

弱気になり 尻込みをする娘 

「 大丈夫 あなたは病人なのだから 何も考えないで私たちに任せて! 」 

やっと 月曜日になった 

「 連絡はできた? 」と マメ父(娘の夫)に訊く  

電話をしているが なかなか繋がらないという  

「  医者は『 転院は水曜日頃 』と言っていますが・・ 」

と 気弱なマメ父のつぶやきを聞き 私はきっぱりと向き直った 

「 マメ父さん! 夕方までに転院できなかったら 今夜を越すことができないわよ 」

まるで 誰かが 私の口を借りて言っているような感覚に陥った  

私のすべての経験が蘇り 亡くなった人たちの声が 私の中で一つに重なる  

「  転院することは家族で一致した事でしょう? 

ならば その意志を押し通さないとね 少しでも早く! 

私は 後から こうしておけば良かったという後悔をしたくないの  」 

 

後から知ったことだが 刻々と悪くなる数値を懸念している人たちが  

「 何でもいいから 早く患者を送り出せ! 」と マメ父に檄を飛ばしていたそうだ 

その上 私にも詰め寄られ マメ父一人に降り注ぐ 

気の毒だが すべての要が彼なのだから仕方がない 


こうして転院した娘は その時 重症の肺炎   

人工呼吸器という段階だったが まだ若いので少し様子を見ようということになった 

ここで 肺炎の原因は マイコプラズマという細菌だと分かった 

珍しいものではなく 風邪の症状を長引かせるタイプの細菌  

こじらせると肺炎を起こすこともある 

これに効く抗生剤は一種類だけ 

今までの治療は それに気づかずにいて ここまで悪化させてしまったのだった 


*** 続きます ***

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娘の危機に 夫が目覚めた!?

2020-02-16 17:38:26 | 小さなおはなし

*** 前記事に続きます *** 


「 果たして あの病院で大丈夫なのだろうか? 」 

私が家に帰り たくさんの心配と疑問をぶつける前から  

夫は LINEで娘の様子を見て 一人 考えていたのだろう  

1週間振りに逢った夫の髪が 急に白さを増したと感じたのは 

気のせいだけではなかったのだ  

夫は10歳の頃 母親を亡くしている 

父は間もなく再婚し 郷里を離れ 夫は 母方の祖母の許に残った  

きっと 夫は 思ったのだ 

「 もし娘が死んだら 同じことが繰り返される 」と・・ 

とにかく 私の話を聞き終えると 

眠りから覚めたように テキパキと電話をかけ 相手に事情を説明した 

転院先が決まり それを娘夫婦に伝える時も 決して押しつけでないよう気を配っている 

素晴らしい! 

(  夫の能力は衰えていなかったのか・・・  ) 

? 

娘夫婦も同意したので 

医師に転院を了承してもらい 今までのデータをもらわなければならない   

土曜日のうちに マメ父(娘の夫)が それを進めた 

医師は「 転院は水曜日頃でいいんじゃない? 」と 呑気だったそうだ 

一体 この医師は 患者を見ているのだろうか??? 

転院先の病院からも こちらからも 地域医療センター?に連絡して 初めて転院出来るのだが 土日が休みなので それは月曜日になってしまう 

道筋が見えて来たのでホッとすると同時に 

日曜日 その一日に悪くならなければ良いがと祈る気持ちだ  

ところが 治療している筈なのに 数値は段々悪くなっていく 

いつもはポジティブな娘が 気弱になって行く 

新たな苦難が待っているのではないかという不安・・  

それならば いまある苦痛を耐えた方がいいと思う あれだ! 

マメ父には 医師の楽観的な見方が伝染したようだ 

最悪の状態がある筈はないという あれだ!


*** 続きます ***

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働き盛りでも 油断禁物 

2020-02-16 17:27:15 | 小さなおはなし

コロナウィルスでの重症化は 高齢者と糖尿病などの既往歴がある人といわれている 

でも それに当てはまらなくても重症化した人達の足取りを見ると 症状があるのに休まず(休めず?) 仕事し 出張までしていたのだ 

本人にとっても それによって感染した人たちにとっても 悲惨な結果だ 

人間だもの 突然に具合が悪くなることもある 

ならば 代わる人がいて みな それを許容する社会にならないかなと思う

勤勉だけが美徳ではない 

効率だけを追い求める社会であったら 少子化を止めることはできないだろう 

だって 子どもを育てるのは 本当に 時間と手がかかるものだから 


さて 少し前(1月の終わり)にあった事を 書いてみようと思う 

武漢でコロナウィルスの患者が増えているというニュースが流れ出した頃 

娘が高熱を出した 

夜中に42℃にもなって 救急車で運ばれ入院することになった 

肺炎を起こしているという事で 治療を受ければ良くなるだろうと思ったが 

一日経ち 二日経とうとしているのに 良くなるどころか 悪化しているようにみえる 

「 最強の抗生剤を使えば大丈夫です 」という医師の言葉を マメ父(娘の夫)から聞いた時に 背筋が寒くなった 

冬のこの時期で どの病院のベッドもいっぱい 救急患者の受け入れ先はここしかなかった 

だが 果たして この病院で大丈夫なのだろうか? 

週末だったので マメ子(孫)はマメ父に任せ 横浜の自宅に戻った 

今は SNSがあって良かった 

昔だったら きっとこうだ 

マメ父が医者の話を聞き 家に帰り 娘の様子を私に伝える 

私が夫(ジージ)に電話で説明する 

伝言ゲームではないが 人から人へ伝わる時 主観が入るので どこまで正確に理解できるか疑問だし 時間もかかる 

そして 今・・

主にLINEだが リアルタイムで 入院中の娘の顔色を見れるし 病院が出した数値も知ることが出来る 

その遣り取りを家族で共有できるので 話をしても理解が速い 

そんなこんなで 家に帰り 今までの経緯と 私の心配を話すと 夫はすぐさま行動に移った 

最近の夫のゆっくリズムからしたら 突然変異したかのようだ! 

ひどく老化が進んでいたと思っていたが・・  

 

*** 長いので 何回かに分けると思います ***

 

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急に食欲 モリモリ・・

2020-01-17 22:52:42 | 小さなおはなし

マメ子(孫)家の 夕食時・・ 

マメ母(娘)が 慎重に言葉を選びながら話し出す 

「 今度の懇親会 ママはお仕事で出れないの 」

幼稚園の休園日があり その日にお母さん同士の懇親会をしようというお誘いがある   

ただ 平日なので マメ母は一日仕事を休まなければならない 

マメ子は  「 ヤダと 一蹴 

「 これ以上休むと 他の人に迷惑をかけてしまうの  だからね・・ 」

と切々と訴える マメ母 

「 ヤダ マメ子 

「 いつも マメちゃんのしたい事はさせてあげてるよね でも今度ばかりは出来ないの  」 

「 ヤダ  」 

「 どうして  ママを困らせるのかしら!? 」 

追い詰められたマメ母が 怒りに転じている 

他のお母さんと同じようであって欲しいと思うマメ子の切ない気持ちも マメ母の事情も分かる私は 聞いていて辛い・・ 辛過ぎる・・・

さっきから 私の食事する手も止まったままだ 

「 だったら マメ子の○○も辞めさせる! 」 

マメ母は マメ子の楽しみにしているお教室を辞めさせると 反撃に出た  

「 ヤダ
 
 

そこまで 行っちゃあダメだよ・・  

 

「 それは  今  決めなければいけない事ではないでしょ?

夕食の時にやめましょう   まだ日にちがあるから  ゆっくり話し合えば分かるわよ 」と  私 

すると 突然   静かに マメ子が言った

「 ママ 行かなくていいよ! 」 


・・・・・ 


嫌なことは 嫌! 

絶対に譲らない あのマメ子が・・ と 呆然 

「  マメちゃん よく我慢したわね   今は ママよりもお姉さんだったね ばーばは 本当に嬉しい! 」

マメ母はと見ると 半分マメ子に背を向け 俯いている 

そして 

「 私は 親として失格だわ・・ 」と呟いた 

「 そんなこと言ってないで マメちゃんの気持ちを 『ありがとう』って受け取りましょう! 」 

ほら そんな暗い顔しないで 

笑って! 笑って! 

私も 急に食欲が湧いてきた 

ご飯をもりもり食べながら 涙がこみあげてきた 


マメ子は   今 5歳

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Good morning ✧˖✧

2019-12-11 23:20:17 | 小さなおはなし

マメ子家の朝は 早い 

マメ父は マメ子と自分のお弁当作り 

時折 マメ父はジョギングも・・・ 

マメ母は まだ眠っているマメ子をソファに連れてきて 熱を測ったり 幼稚園の支度をする 

そして 自分たちが出かける支度を始める頃 ソファの上のマメ子が モゾモゾと動き出す   

テーブルについて みんなで朝の食事 

マメ父母は 時間がないので あっという間に片付くが 

マメ子は 手も口も ノロノロと一向に進まない 

「 行って来ます! 」 

マメ父が出かけ マメ母も玄関へ 

「 マメちゃん 行ってくるわね! 」  

すると 突然 マメ子が ダッシュ! 

出掛けようとするマメ母に抱きつき 

「 ヤダ~ ママと一緒に  幼稚園に行く! 」 

マメ母も 困り果てながらも マメ子をギュッと抱きしめ 

母子 今生の別れの名場面となる   

「 さぁ 早く行きなさい! 」 

声は優しいが 私の目は厳しくマメ母を促す 

まったく 甘い・・ 

子泣き爺のマメ子に取り憑かれたら 仕事なんかできないのだ 

マメ母が出た後 ワァワァ泣くマメ子を もう一度食卓に着かせ 朝ご飯を食べさせる 

あれは食べない これなら食べるというマメ子に一つ一つ付き合い 野菜を食べさせ こぼしたミルクを拭き・・・ 

「 さあ 時計の長い針があそこに行くまでに 顔を洗って歯を磨いて 服を着るのよ!  時間になったら まだ服を着てなくても 裸のまま出かけます 

マメ子のペースに嵌らず 私の指示を伝えるだけ 余計なことは言わない 

きちんと出来たことは評価する 


マメ子を幼稚園に送り届け やっと朝が終わる 

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異様な 暑さ!

2019-10-05 22:48:28 | 小さなおはなし

昨日からの暑さ 油断したら熱中症になりそう!  

この異様な暑さは これで終わるのでしょうか? 


さて 昨日の記事「 サムソンの眉 」の続きです 

「 マメちゃん ばーばね『 サムソンとデリラ 』の歌を歌うの  」 

「 どんな歌? 」 

「 そのうち 聴いてもらうわね 」 

私が入っている地元の小さなコーラス・グループの発表会では ソロも歌わせてくれます 

その曲の一つを サン=サーンスのオペラ「サムソンとデリラ」のアリア 

「 あなたの声に 心は開く 」(Mon coeur s'ouvre à ta voix)

にしようかと思っています 

私はエリーナ・ガランチャが好きで 彼女の歌を聴いて歌いたくなったのです 

「 でも 彼女はメゾソプラノだから 歌い方を参考にはできませんよ 」

と 先生に言われました(私は ソプラノ) 

発表会は 来年の夏だから ボチボチやっていくつもり 


旧約聖書の「サムソンとデリラ」は ペリシテ人に支配されていたヘブライ人が 

神から力を授かったサムソンをリーダーとして 苦難を乗り越え自由を勝ち取る話 

デリラは サムソンを誘惑し 罠にかけ 滅ぼす 悪の象徴です 

でも オペラを観て思うのは サムソンもデリラも 民族の対立の犠牲者であるということ 

サムソンは 苦難のヘブライ人を救う為に 戦うという宿命を背負っています 

デリラは 同胞ペリシテ人を守る為に その才気と美貌を挙げてサムソンに迫ります 

サムソンは なぜ 自分の力の秘密をデリラに話してしまったのかな? 

色香に迷って神との約束を忘れてしまったというより デリラの中に自分の半身を見てしまったからではないでしょうか? 

そして サムソンを屈服させ 同胞から称賛されるデリラも 喜びではなく苦しみの中にいます 

それは 鎖に繋がれ 嘲りを浴びせられるサムソンが 自分の半身だと気づいたからです  

男女の愛というより 自分が背負ったものに ひた向きに生きざるを得ない者同士の理解 


そんな解釈で 歌ってみようと思います  

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