冬の 氷のような指先から生まれ
その白い息で 命を吹き込まれた
ロウバイの花
寒中の奥座敷で
花開いたとはいえ まだ 香りなく
蝋細工のように 整った顔を うつむけています
冷え冷えとした空気に
微かに春の吐息が混ざる頃
ロウバイは 縛めを解き
濃密な香りを振りまき始めるのです
冬の 氷のような指先から生まれ
その白い息で 命を吹き込まれた
ロウバイの花
寒中の奥座敷で
花開いたとはいえ まだ 香りなく
蝋細工のように 整った顔を うつむけています
冷え冷えとした空気に
微かに春の吐息が混ざる頃
ロウバイは 縛めを解き
濃密な香りを振りまき始めるのです