MONAのフォト・ギャラリー

写楽・・話楽・・・な日々

2014-08-19 23:38:01 | 小さなおはなし

今朝 つけっ放しのテレビに ふと目が留まった 

富士山を麓から頂上まで案内する 山岳ガイドのN氏という名前に見覚えがあったからだ 

「 あっ・・ この人知ってる! 」 

数年前に 「 地図を読む 」という山歩き講座でお世話になった 若い山岳ガイドさん 

こんな人だっけ? 

記憶が薄い 

名前を覚えていたのは 今でも時々 山歩きのお知らせがメールで来るからだ

まだ 私のメルアドがリストに残っているのだろう 

夫に説明しながら すっかり忘れていたその時の事を 私は少しずつ思い出した 


5万分の1?の地図から 登山する道を読み解き コンパスを使い方向を迷わないようにする 

そんな目的で 奥多摩の低い山を歩いたのだったと思う 

その頃の私は 少し時間のゆとりが出来て これから山歩きをしたいという気持ちがあった 

参加者は おばさんの私と友人のM子以外は若い女性ばかりの 合わせて8人ほど 

午後も大分まわった頃 ガイドのNさんが立ち止まり考え込んだ  

地図上にある筈の道がないのだ 

人の往き来が少ない低い山の道は 手入れがされず 消えてしまう事があるという 

「 この方角に間違いない筈だ 」ということになり 道なき道を 藪こぎすることになった 

でも 晩秋の日の陰るのは早い 

午後3時を過ぎれば 暗くなるのはあっという間だ 

Nさんの決断は早かった 

「 元来た道を戻ろう 」 

それから 私たちは日が落ちるのと競争で 必死に来た道を戻った 

とっぷりと闇の降りた道を ライトを照らしながら歩いた 

結局 時間は大幅に過ぎたが 無事に目的地に到着した 


どうやら 私は Nさんとも 山とも 縁がなかったようです  

その時 「 ガイドなら下調べしておくべきでしょう!?」とキレたM子を 私は許せませんでした 

次のバスまで1時間待たなければならないと聞き M子はタクシーで帰ると言います 

「タクシー代をもつ」というNさんを押しとどめ 私はタクシーを呼びました 

M子は それから食事をする約束があるので急ぐのだそうです 

タクシーの中で 私はM子に言いました 

「 朝 あなたが遅れて来たので みんながどの位待ったと思ってるのよ 」 

もう 金輪際 M子と行動を共にするのはやめた 

それから 1年間 音信不通でした 

でも 私 忘れてしまうのですよね 

ほら 1年ぶりに M子から電話がかかってきました 

「 今 こっち(東京)に戻って来てるの・・ 今日逢えない? 」  

「 今日は これから仕事なの 」 

「 終わってからは?」 

「 ん・・・ うん  」 

いつだって 自分中心 

相手の都合はお構いなし 

これが ずっと昔から繰り返されているのですよね 

切れそうになりながら 切れない 

縁があるということなのでしょうか? 


M子は その後も単独行の山を続けています 

怖い~

コメント (10)
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