今週の日曜日(15日)の「日曜美術館」は、イタリアの画家<ジョルジョ・モランディ>の特集だった。
実はモランディの絵は、今回の日曜美術館以前に、展覧会で2回くらいは見たことがある。
何ということもない瓶やコップなどを描いただけの絵なのに、何故か心を落ち着かせてくれる、しかも存在感のある絵だった。
とは言っても、その時は他の画家と一緒の展覧会だったので、モランディの人物像も彼の絵の全貌も、全く知らなかった。
それを今回の日曜美術館はひも解いてくれた。
モランディは、1890年にイタリア・ボローニャに生まれ1964年に没するまで、ボローニャを離れず、ほとんど自宅にこもって絵を描
いていたそうだ。 (因みに、彼は結婚もしていない。)
ボローニャは、私の数少ない外国旅行の一つ・「イタリア旅行」のとき行った、思い出深い街の一つだ。
ああ、あのボローニャに、モランディはずっと住んでいたのか‥。
そう思うと、急に彼の存在が近いものに感じられたりした。
それはさて置きモランディは、自宅のアトリエにこもって、そこに置かれた彼の愛する物たちに静かに向き合い、その組み合わせを変
えたり多少位置を変えたり、光の当たり方を変えたりしながら、繰り返し繰り返し描いたというのだ。
そんなに同じものを描いてばっかりで、飽きてこないのだろうか?
そう思うのは凡人の考えで、それを繰り返し描くことこそが、彼の喜びだったらしい!
彼のそういう絵に対する向き合い方は、凡人の私にはよく分からないが、彼の絵が、私の心を穏やかにしてくれることは事実だ。
(次に、番組で紹介された彼の絵の中から、私が好きだった絵を、何枚か紹介します。)
1963年(最晩年)の作
日曜美術館の<アートシーン>で紹介された<村上肥出夫>の方は、私にとって、本当に初めての画家だった。
私はテレビ画面で村上氏の絵を見たとき、一気に彼の絵に引きつけられた。
私は、モランディのような、深く静かな絵も好きだが、同時に村上氏のような、エネルギーを爆発させたような絵も大好きだ。
村上肥出夫氏は、現在83歳。
20歳の頃から、全くの独学で東京の路上で絵を描いていた、放浪の画家だ。
(いつものように銀座の路上で絵を描いていたある日、幸いにもその絵の素晴らしさが認められたのだそうだ。 よかった!)
では次に、村上氏の大好きな絵を、4点。 (番組ではこの4点しか紹介されなかった。)
「九段」
「高速道路下」
「神宮」 題名分からず‥