大阪市内の桜の名所と言えば、一つは「大川端(桜ノ宮辺り)」、もう一つは「大阪城公園」だろうと思う。
なのに今年は桜の満開の季節に、そのどちらにも行っていない。
この間のウォーキングのときに大阪城公園を歩いたけれど、桜の多い所は歩かなかった。
そこで10日、もう桜はダメなことは分かっていながら、大阪城公園に行ってみることにした。(大川端はほぼ桜だけで、他に
見るモノがあまり無いと思ったので…。)
その日は、JR環状線の大阪城公園前駅で降りた。
駅を降りて公園の方に向かって歩いていると、やっぱりソメイヨシノはもうみじめな姿になっていた。
その代わりに、ハナズオウや枝垂れ桜、そして八重桜が、綺麗に咲いていた。
公園に近づくと、ビジネスパークの青いビルの前の木々が、赤っぽい新芽を出しているのが見えて、季節の移り変わりと
木々の持つ旺盛な生命力が感じられる。
外濠を取り囲む木々の中にも、ピンク色は全く見えない。
大阪城の前景も、緑一色だった。
歩きながらフッと上を見ると、3羽の鷹か鷲か分からない鳥が、柵に止まってにらみをきかせていた。(写真はそのうちの
2羽)
後で考えてみたら、前にもその鳥たちには出会ったことがある。
鳥たちは逃げないように繋がれていて、飼い主のおじさんが地べたにしゃがみ込んで他の方と喋っておられた。
私は外濠を渡って城内に入って行った。
濠の向こうに少しだけピンク色が見えた!
橋が暗くてよく見えない。橋の上の花はハナミズキだが、これも見えづらい。
橋を渡り終えて対岸を見ると、少しだけピンク色が見えた。
葉桜の向こうの大阪城
天守閣へ上る道のたもとには、ひっそりと、「織田秀頼・淀殿自刃之地」と書かれた小さな石碑が立っている。
この季節、石碑の上に、八重の枝垂れ桜が咲いているのが、せめてもの慰めという感じがする。