前回の「第二回 ぬえの会」は2003年だったから。。もう4年も経ってしまったのですね~。なかなか機が熟さずにいましたが、このたび満を持して「第三回 ぬえの会」を開催させて頂く事となりました。
今回 ぬえが挑戦させて頂く曲は世阿弥作であり、本三番目物の代表曲である『井筒』。前回の「ぬえの会」での上演曲『松風』に引き続いて鬘能の上演です。『松風』に描かれる運命に呪縛される女性像に対して、あまりに美しすぎる夢のような『井筒』の世界。初恋の永遠性がテーマのようにも思われる能ですが、でも、本当はそんなに美しいばかりじゃなかったりもするんですよね…
シテの紀有常の娘の内面のドラマはどこまでもオブラートに包まれて、ひたすら沈着な能ではありますが、井戸をのぞき込むクライマックスに向けて戯曲のすべてが集約されていく、じつは技巧的な曲でもあるように思います。能楽師として避けては通れない能、でもあるでしょう。
どうぞお誘い合わせの上ご来場賜りますよう、お願い申し上げます~ m(__)m
【とき】 2007年9月9日(日)
【ところ】喜多六平太記念能楽堂(東京・目黒)
【番組】
仕舞 老 松 八田 光弥
春日龍神 八田 和弥
仕舞 高 砂 梅若 紀長
山 姥キリ 梅若 晋矢
弱 法 師 深野新次郎
難 波 梅若万佐晴
舞囃子 邯 鄲 梅若万三郎
笛 一噌仙幸 小鼓 久田舜一郎 大鼓 大倉正之助 太鼓 観世 元伯
狂言 縄 綯 シテ 高澤 祐介
アド 三宅 右矩/河路 雅義
能 井 筒 シテ ぬえ
ワキ 森 常好 間 三宅 右近
笛 一噌仙幸 小鼓 久田舜一郎 大鼓 安福建雄
後見 梅若万三郎 地頭 梅若 晋矢
【入場料】 指定席A(正面)8,000円/指定席B(脇正面)7,000円/
自由席(中正面・二階席)5,000円/学生2,500円
【お問合・お申込】
ぬえの会 メール QYJ13065@nifty.com
梅若研能会 TEL 03-3466-3041