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小田原の端々



毎年正月明けの第二日曜日を中心に前川地区で行われる道祖神祭りに出かけるのを楽しみにしている。市内では地区により道祖神祭りの内容は様々だが前川地区の3ヶ所では趣向をこらした人形飾りがお披露目される。 1月7日の土曜日、道祖神祭りが開催されている国道1号沿いの前川地区に出かけた。午後5時過ぎで薄暮の中、灯りに浮かび上がる人形飾りが独特の雰囲気を醸し出している。一番最初に訪れたのが新聞販売店の駐車場が会場になっている西道祖神。西道祖神の飾り付けは例年、NHKの大河ドラマなどを題材にしたものが多いが今回も前年大河ドラマで放送された真田丸。タイトルは「幸村 参上」。人形飾りは真田信繁幸村が徳川家康の間近に迫ったシーン。例年、背景の書割が手書きでなんとも言えない味があるのだが、今年は陣幕が張り巡らされていて手作り感が薄くて残念。西道祖神はトラックの荷台に人形を飾っているが、裏側は例年劇画調のイラストが描かれている。ここ数年、壁画と書割を担当している画伯が裏面に居ることが多いのだが今年は会えず終いで詳しい話を聞くことが出来なかった。会場から中宿道祖神の会場へ。JA隣の空き地が会場で山車に人形飾りが施されている。今年の人形飾りは曽我兄弟物語の「富士の夜討ち」。中宿道祖神の飾り付けのテーマは「風雲急を告げる」「危機一髪」「妖怪変化」など緊張感のあるシーンが多いが、今年も緊張感ある工藤祐経夜討ちの場面。中宿道祖神の書割も例年手作り感満載で独特なのだが、今年は障子や壁などで地味だった。最後に訪れたのが一番東側に位置する向原道祖神。向原道祖神の飾りつけは「勤勉」「実直」「道徳」などのテーマが多いが、去年は路線変更の妖怪ウォッチでびっくりした。今年の飾り付けは路線回帰で「保科正之」。人形飾りは会津藩主の保科正之による貧農窮民救済の場面。背景には保科正之にちなんだ社倉や高遠そばの店のセット。今年は例年に比べ書割や小物などの手作り感が少なめで落ち着いた飾り付けだったが、なかなか楽しめた。来年も前川の道祖神祭りに出かけたい。

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