まあその内何とかなるだろう。何とかなる。時間は動いている。動いているということは変化をしているということだ。ということで、抵抗するのを差し控えた。力んで押し戻さずに、流れに乗ろう。それでいい。今が期待を下回っていてもやがて上回るときも来る。それまで待とう。待とうと思う。これで、気が楽になった。
蚊がぶんぶん。顔を洗ってたら、禿頭に蚊が止まっている。すばしっこい。もちろんパチンしたが、逃げられた。逃げもうまい。敵ながら天晴れだった。家の中でもこうである。いやあ、夏だなあ。
独活の酢味噌がおいしかった。独活は「うど」と読む。春を告げる山野草植物だ。日に当たっていない白い部分を薄く切って酢味噌にひたして頂く。風味がある。日に当てないように籾殻を根本に厚く被せておく。するとやわらかく食べられる。
気温が28℃ある。どうりで暑い。全身がふうふう熱い。客が来て応対した。3時間もつきあったから、風邪をうつしたかもしれぬ。はじめにそう断った。熱を出して寝ていると。それでも粘られた。参った。帰れともいえずもじもじした。鼻を垂らし垂らしお相手をした。ただの茶飲み話だった。3時間は疲れた。年上だから我慢をした。やっと帰られたので、すぐに布団に横たわった。手足がぽっぽぽっぽする。
エヘン虫がぞろぞろ這っているので、エヘンエヘンエヘン。ジガジガします、喉の奥が。喉飴を舐めているのですが、それでも。またぞろ熱が出て来たのかなあ、手足の指先までがポカポカふわふわ。僕は殊勝に寝ています、お布団に上を向いて。しょうがないですね。窓から見える空はどんよりしています。
力が抜けている。ふにゃらふにゃら。熱は下がっている。これはよかった。だがちょいとトイレまで行っても布団の中にすぐに戻って、延びる。だらりと、冷えた釜揚げうどんのように、延びる。声が出ない。鼻しる目しる。うつろな視線。ざまはない。連休後半に京都から娘が帰って来ているけれど、歓待はできない。
おはようございます。敵は数万数千万。一騎打ちではありません。こちらも免疫抗体軍がぞくぞく隊列を組んでいます。戦場はわたしの肉体。わたしは満身創痍、火だるまになっています。地熱発電所のように地下から熱が沸きだして、全身がふわふわです。鼻づまりで呼吸困難も来しています。喉が焼け落ちてやらやらします。滅多に起こらない頭痛も起きています。腹にも炎症が及んできてトイレに数回駆け込む始末。てんやわんやです。薬は２回に分けて合計６錠服用しました。喉の痛みをやわらげるには喉飴が案外有効でした。濃くなった痰が出ます。朝方、熱が引き始めました。ふらふらしていますが、もうわたしの勝ちが見えて来ました。家族にうつしていないといいのですが。
