人間をしているのは楽しい。そう思う。そう思うことがある。
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天地の祝福を祝福と感じられるときに、そう思う。
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人間をしていられるのは楽しいなあと思う。
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春には春の天地の祝福がある。冬には冬の天地の祝福がある。季節季節に用意されている。
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「祝福されているわたし」が感じられるようでありたい。素直な気持ちになってそれを感じていたい。
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そして、人間をしているのは楽しい、と独り言を呟いてにっこりしていたい。
人間をしているのは楽しい。そう思う。そう思うことがある。
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天地の祝福を祝福と感じられるときに、そう思う。
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人間をしていられるのは楽しいなあと思う。
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春には春の天地の祝福がある。冬には冬の天地の祝福がある。季節季節に用意されている。
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「祝福されているわたし」が感じられるようでありたい。素直な気持ちになってそれを感じていたい。
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そして、人間をしているのは楽しい、と独り言を呟いてにっこりしていたい。
1日は24時間。濃い時間とか薄い時間とかがあるんだろうか。
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何かをしていると濃度が濃くなる、とか、薄くなるとか。
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濃度が濃い時間ばかりを過ごすのがいいんだろうか。
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いやいや、それを選択するのは若い人で、僕のようなお爺さんはむしろ、濃度が希薄な時間を過ごすのが適当かもしれないなあ。
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そっちの方がほんわかしていていいのかもしれない。
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ぷ。じゃ、いまの僕のいる時間帯じゃないか、それは。
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濃密な時間を過ごして楽しめるのはやはり若い人だろう。
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コーヒーだって、このお爺さんは薄いのを飲む。それで十分に美味しく感じる。
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時間のコーヒーってあるのだろうか。
100歳まではまだたっぷりある。
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何をしようか。
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小学校からもう一度やり直すという手がある。これはどうだ。
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小学校6年、中学校3年、高校3年を通しても12年だ。2回繰り返していい。
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お爺さん小学校、お爺さん中学校、お爺さん高校というのがあればいいなあ。先生する人がタイヘンかなあ。素直さに欠けるから。
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楽しいんじゃないかなあ。国語算数理科社会、音楽習字体育技術家庭科、外国語。どれも面白そうだなあ。楽しめるんじゃないかなあ。
落選落選が続くので失意のどん底に降りている。
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翌月の投稿作品を書こうとするのだが、書けないでいる。苦しい。
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もう1週間ずっと苦しんでいる。投稿する詩が書けない。
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また拒否されるんじゃないかという不安が渦巻く。自信が取り戻せないと書けない。
チューリップの球根の売れ残りが安く手に入った。赤いチューリップが16球。
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もう発芽している。青い芽がぽつんと伸びている。いそいで土に植え付けてやる必要がある。
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これから庭に植え付ける作業をする。書斎の前の花壇がいいな。
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春になれば咲いた花を、此処から眺められる。
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咲いた花を見ていると、此処が天界の花園に見えて来る。
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地上にいながら天界に住んでいるような気分になる。天界の幸福を先取りしたような気分になる。
不平を唱えだしたわたしは、悪魔になっている。
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不平を唱えていいことなんてなにもない。
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与えられている身でありながら、守られている身でありながら、導かれている身でありながら、不平を唱える。
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不平を唱えるべき実態がないのに、それをわざわざ拵(こしら)えて、その模造品にケチを付ける。
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だからそれは、唱える方があきらかに間違っているのだが、それが明らかにならないで苦しむ。
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ああ、また間違いだしたな、と思って、元の位置に引き返す。
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行きつ戻りつする。雑念の間を、往復する。
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またぞろ、不平の欲求が高まる。苦しむ。この繰り返しだ。
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わたしを正当化すると、きっとまわりを悪にして、不平が起きる。
早いなあ。もう正午だ。
一人で留守番をしている。
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今月の係の方が、毎月の部落費1500円を集めに来られた。ご苦労様ですと言って差し上げた。
訪ねて来られた人はその方だけだった。
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山里は静かだ。風のそよぎだけだ、物音は。
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お腹が減ってきた。どうしよう。
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さっき外に出ていったら、水遣り用に使っているバケツの、中の水が凍り付いていた。氷が浮かんでいた。寒かったんだあ。
昨日、1月3日も、やはり北の畑に行った。草取りに精を出した。3時から5時までの約2時間。
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ジョウビタキさんがお爺さんを見つけて飛んで来た。すぐ近くに来ている。発見するように、ちちちちちちと小さく鳴く。
「わたしよ」「此処に来ているのよ」「わたしを見て」「しばらく付き合ってよ」などと要求する。
こっちも挨拶を返す。「やあ」「こんにちは」「僕が此処にいるってよく分かったね」「でも、どうして?」「どうしてお爺さんにところへ来たの?」「お爺さんと遊んでもつまらないんじゃないのかなあ」などと会話をする。ジョウビタキは尻尾を小刻みに動かす。
しばらく話をした後で去って行った。満足をしたのだろう。
年賀状の返事を書き始めた。遅い。
枚数が多いから、書く前にびびってしまう。
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といって、ありきたりのおめでとう文章をプリントしてすませるのも、気が引ける。
ペンで一行に行を追加する。となると、いよいよ時間が掛かってしまう。
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正午になった。書き始めて、中途で飽いてしまった。怠惰なのだ。夜までには書き上げてしまうつもりだ。
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賀状をもらうと、しかし、あ、まだ自分は忘れられていなかったんだと安堵する。そうであるのに、自分からは書かない。狡い。
1月4日になっている。正月三が日は明けた。今朝は鏡餅の鏡開きをした。仏壇と神棚にお供えしていたやや大きめの二重ねの餅である。すでに、罅割れを起こしていた。これを包丁を使って、力を注いで、小さくした。
これで小豆入りの甘い善哉を作って食べよう。
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昨日、牛乳を買いにスーパーに行ったら、すでに七草が列んでいた。一週間もあっという間だ。