課題図書ではありませんが、この本もお勧めしたいなと思っています。
「驚きの手話「パ」「ポ」翻訳」という本です。
「パ」「ポ」とは、手話に口の形がつくもので、
例えば
「パ」・・・「もうダメだ」「しまった」、
「ピ」・・・「なーんだ」「くだらん」、
「プ」・・・「いらない」「朝飯前」、
「ペ」・・・「まずい」「少ない」、
「ポ」・・・「どうやって?」。手話ニュアンスにより意味も大きく変わってしまいます。
ふだんろう者が使っている手話を日本語にするのに読み取りや翻訳の仕方や言葉の選び方などを考えなければならないのです。 この本はまず手話で表現し、日本語に翻訳されたものなので、原本の手話DVD2枚が付きます。(字幕はついていませんが、本文と同じ内容になっています)
ちなみに手話を楽しむ会のコントに出演していたスキンヘッドの男性も手話を日本語に翻訳したチームのひとりだそうです。
DVDを見ながら本を読むと、あの手話を日本語にするとこの文章表現になるのか、と私もすごく勉強になれる本でした。
逆に日本語を手話にするとこの表現になるのかと聞こえる方も勉強になるかも知れませんね。
「驚きの手話「パ」「ポ」翻訳」
著者:坂田加代子・矢野一規・米内山明宏
編集:関西手話カレッジ・有限会社手話文化村
出版社:星湖舎
発刊年:2008年3月
定価:2,500円(ちょっと高いですが、DVD2枚が付きます)
ISBN:978-4-921142-47-6
★首都圏の図書館所蔵状況 (2008.7現在)★
東京都 国立国会・都立中央・杉並・西東京・町田
神奈川県 小田原
埼玉県 八潮・志木
千葉県 市原
「耳の聞こえない子がわたります」が平成20年度の小学校5,6年生向けの課題図書に選ばれました。
夏休みが近いこともあって予約でいっぱいになっています。
最初、このタイトルを見ただけでろう者は耳が聞こえなくてかわいそうだとか、間違った内容を書かれ、涙を誘うような内容になっているのでは?と思いましたが・・・
著者 マーリー・マトリンもろう者、英語を日本語に翻訳された内容で、
ある町に住むミーガンは耳の聞こえない女の子。夏休みに隣に引っ越してきたシンディは聞こえる子で友達を作るのが苦手。
ミーガンは手話で積極的に友達と話をしたい気持ちを持っているのに、シンディはその逆。
シンディの母親はガールスカウト時代に覚えた手話を娘に教え、ミーガンと手話で会話ができるようになり、まわりの子も積極的に手話を覚えて仲間になっていく、という内容でした。
手元でゆっくり読む時間はありませんでしたので、予約の順番が回ってきたら読んでみようかと思います。
「耳の聞こえない子がわたります」
著者:マーリー・マントン(アメリカのろう者)
訳:日当陽子 絵:矢島眞澄絵
出版社:フレーベル館
発刊年:2007年8月
価格:1,470円
その他の課題図書についての詳細は
第54回青少年読書感想文全国コンクール(課題図書) オンライン書店ビーケーワン