休眠口座が話題になり、引き出しの中を調べてみたら、出てくる、出てくる・・・・。
第一勧業、東京三菱、あさひ、東海、さくら・・・・。
どれも10年以上前です。
最終利用日より10年以上、1度も利用していなければ休眠口座として処理されますが、払い戻しの請求があれば応じるとのこと。
お金持ちでもないのに、あちこち銀行口座開設してしまった理由は、昔勤めていた会社の指定口座。今の時代、どの銀行でも自由に指定できるはずですが、昔は同行同一支店内での処理のほうが経費がかからないという理由かも知れません。
第一勧業も以前勤めていた会社近くの本店。今はみずほ銀行本店に引き継がれ、金融機関コード0001 本店001、日本のトップに立つ銀行。解約するのはもったいないので、休眠から復活。
東京三菱と東海は、今の東京三菱UFJ。おそるおそる窓口に行ってみると、対応していた行員さんはとても丁寧に筆談。
昔勤めていた会社の連絡先や、東京に住んでいた住所などの情報を打ち出した用紙が出てきました。
「東京三菱は休眠扱いになっておりませんので、解約が可能です。東海銀行のご住所が東京都になっていますが、以前、そちらにお住まいでしたか」
「はい」
「東海銀行のデータはこちらでは把握していません。引き継いだ支店に照会しますので、しばらくお待ちください」
しばらく待つこと10分・・・・
「照会した結果、即答できないとのことでした。データを取り寄せて調査するのに時間がかかりそうですので、判明しましたら、お振込みさせていただきます」
「たぶん、残高が少ないと思うので、わざわざ振込なさらなくても・・・」
「当行では、振込でお返しすることになっていますので・・・」
東京三菱UFJ銀行は、いろんな銀行と合併し、UFJ銀行になり、さらに東京三菱と合併しているので、東海銀行の古いデータは吹っ飛んでしまうはず。たとえ、残高が少なくても徹底に調査する姿勢が見られます。
今度はあさひ銀行。あさひ銀行のことを調べてみたら、今のりそな銀行に引き継いでいます。北所沢出張所、東村山支店、北九州支店の3つも!!
「北所沢出張所は、今の埼玉りそな銀行ですので、埼玉りそなの支店へお越しになってください。東村山、北九州は、りそなですので、こちらで解約を承ります。でも、1時間かかりますが、よろしいでしょうか」
同じ「りそな」でも、「埼玉りそな」と「りそな」は別組織のようです。
休眠口座になっている、東村山支店と北九州支店に照会し、10年以上前の取引内容のデータをファックスで送られ、残高を清算。2つの口座で残高わずか339円。
りそな銀行は10年以上前の休眠になってもしっかり管理していることが判明。
さくら銀行は今の三井住友銀行。今の職場の旅費振込口座に指定しているので、休眠口座ではありませんでした。三井住友はわが田舎町でも出張所があるので、そのまま。
銀行めぐりだけでも、6時間。
昭和時代の聴力障害者は準禁治産者であり、全国どの銀行でも口座を開設しようと思っても、できませんでした。
ろう者であり、障害者の欠格条項を撤廃する運動に取り組む野澤克哉さん(現在73歳)は元東京都庁の職員。ろう者すべてが準禁治産者だという法律はおかしいと積極的に取り組んでくださったお陰で、障害を持たない方と平等になりました。
自動車運転免許取得も法律改正に取り組んでくれたのも彼。
差別を受けることのなく、当たり前に過ごせるようになったのは、野澤さんのような苦労があってこそです。