国鉄時代によく見かけた、行き先のサボ。サボといっても、鉄道用語。今のようなインターネットがなかった国鉄時代、少ないビット数で通信ができるようにカタカナだけの電報略号がよく使われていました。サボはさぼりの「サボタージュ」を意味するのではなく、「サインボード」を2文字にしたのでは、という諸説もあります。
JR西日本の山陰本線ではキハ40や47が活躍する国鉄王国なのですが、行き先表示はすべてLED表示に変わりました。昔は下関駅で山陰、山陽、九州各方面のサボを差替える職人さんがいましたが、今はもう役目を終えています。
ところが、JR北海道ではキハ40をJR西日本みたいにLED方向幕を取り付ける余裕がないのか、現在もサボが使われていますが・・・最近、サボを差し込まない函館エリアのキハ40が増えているとか・・・。記事は こちら。よく利用される地元の方なら、サボがなくても行き先は頭の中でインプットしているかも知れませんが、私のような道外からの旅行者だとぱっと見てどこに行く汽車なのか判別できず躊躇してしまいそうです。
うちの指定席はここ。秩父鉄道はかなりIT化が進んでいるので、スマホまたはパソコンとクレジットカードさえあれば、国内だけではなく世界どこからでもシートマップの予約状況を確認しながら指定席の予約が可能です。指定席料金は1000円。JRだったら、ネットで予約しても最終的に駅で予約した内容のきっぷの発券が必要ですが、こちらはスマホのメール本文が指定席券代わり。
この車両はもともと国鉄が昭和44(1969)年から製造された急行型座席客車の12系客車。国鉄がJR東日本に継承し、秩父鉄道に譲渡しました。12系が出る前は、戦前に製造されたオハ33やスハ42が使われていました。山陰本線も自動ドア付きの50系レッドトレインが出る前は戦前の古めかしい客車が使われていました。自動ドアではないので、かなり危ない車両。もし、今もオハ33やスハ42だったら、冷房もなく蒸し暑い車内になりそうです。