かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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サービサーの拷問

2007-01-10 | 事例
暮れに2年ぶりでサービサーから電話がありました。
債務者は既に破産をしており、電話は保証人に対してです。3,000万の住宅ローンの保証債務の返済の打診です。
この保証人も4年前、会社は破綻しており、借りた3LDKの古いマンションが親子4人の自宅と、保証人の仕事場になって居ます。

2年前は「800万払え」と電話で言われました。払える道理がなく、所得証明、収入・資産・負債の明細を持って訪れました。
「分割で払うと云っても今の収入から1万円も払えない。しかし知人に理由を話せば30万くらいは借りれると思う。それで和解をお願いできないか。」と云う主旨で話に行ったのです。
しかしサービサーはこちらの現状を聞くと書類には見向きもしませんっでした。

「検討して4-5日で返事をします。」といった返事は翌日携帯にありました。
「今までの800万と云う当社の希望は、あなた様のご事情も理解し、300万に訂正いたします。これが限度です。これで出来ない場合は不本意ながら法的回収に
移らざるを得ないと思います。」

「残念ながらそんな大金はありませんし、都合が付きません。法的回収とはどんなことか解りませんが、そうなっても止むを得ません。
こうした会話からもう2年経っているのです。
その間、腹は決まっていると云うものの、突然何も知らない何かがあるだろうと思えば、たまらない圧迫された気持ちになって居りました。
何もしなくて精神の拷問を受けているようなものでした。
しかしそれでも払う金は溜まりませんでした。

詳しいやり取りは省略します。携帯の会話ですから極簡単に話が決まりました。
30万を主張しましたが結局50万で妥協しました。
払えるかどうか解りませんが、私は精神の拷問から逃げたかったのです
後は1週間以内に私が金策が出来れば和解です。

こんな簡単なことで和解が出来るならば、2年前にもで来た筈です。
2年間の私の悩みは解決されていたはずです。
何をしても駄目だと自堕落の気持ちにもならずに済んだでしょう。

サービサーは、2年の間にこちらが立ち直り、もっと払える様になるかも知れないと様子を見て居たかも知れませんが、一旦失敗した人間が、今時、そんなに簡単に借金を払えるほど復活は出来ないのが普通でしょう。

サービサーが電話ばかりでなく、1-2回債務者を訪問して現場を見れば直ちに債務者の生活はわかります。
破綻者は明日の生活のためにお金を持って会社が破綻したと思っているかも知れません。
もしそれがために、脅しをかけ、2年も放っておくことは、限りない債務者の人権無視と思います。

債務者だけで集まって立ち直りを勉強する会があります。
それで話を聞いても、「300万以上は払えません。それならば会社を閉めます。」
と電話を切ると翌朝360万で和解を言ってきたとか、900万で平行線だった和解額が
訴訟を恐れずにむしろそれを受け、今までの回収態度が正しいか、表面化しようとしていると解ったとき、300万で和解が出来たとかいろいろの報告があります。

ただ云えることは債務者側の和解額は最初から和解まで殆ど変わっていませんが
サービサーの和解額は滝のように落ちております。

無駄に時間を掛け、その間債務者を苦しませ、最後は債務者の言う和解額に近い
額で和解をする、そんな構図はそろそろ止めてもらいたいと思います。