かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

親心

2014-08-24 | 事例
注文をとったのは娘のC子でした。初めての成果です。父親の会長も母親の社長も手放しで誉めたものです。
今時、高級別荘を作る人なんて殆ど居りません。施行主は業界では有名の人らしいです。
接しても紳士と云うことが解かる人です。C子の希望に満ちた出足でした。

父が会長、母が社長をして居る県下では一流の建築業者です。
しかし懐は決して暖かく有りません。つい会長も口うるさくなります。
そんな時舞い込んだ大口注文。経営的にも助かります。

しかし何故か、施工主と会長は密接な話し合いは有りませんでした。
一度、地鎮祭の時に顔を合わせたくらいで、この時も親しく話しはしませんでした。
C子が気を使って居ただけです。

工事は順調に進みました。
建前も済み、外壁が済んだところで、相手は中間検査をしたのです。
その時に一つのミスと称することが発見されました。

棟木同士の接合です。以前は大工に任されて居ましたが、地震対策の為に、今はしっかりとした工事方法が決められています。
それが以前のやり方だったのです。この地方ではまだこの方法が主流で、又事故が起こった前例が無いと云う理由です。

したがって、これは施工主の了解を求め、このまま押し通りと言うのが会長の方針でした。
事実やり直せば儲けどころか大赤字になります。
今の会社の状態ではとてもそんな事は出来ません。

そして自分では訪問せずに、現場の責任者の棟梁を差し向けただけです。
そして、その間にも工事は続行させました。
この人を舐めたような行動が、大問題になる前提でした。

ところが施工主は、一旦今の建築を壊して、最初からやり直せと言う要求です。
此処に来て漸く工事はストップしましたが、話しは進展しません。
両方とも施工主・会長の最高責任者は出ず。代理人の弁護士同志の話合いです。

揉めました。
どうにも話が付かないと思った施工主は訴訟に持ち込みました。
「発注を取り消し、1億の損害賠償を要求する。」という途方もない要求でした。
此処で会長が自ら出かけて話し合う気持ちを持てば未だよかったかも知れません。
自分の会社で一人気炎をあげているだけでした。

相手は有名な弁護士が付いています。此方の弁護士は其れを見て、はやくもビビッて居ます。
ともに会長以外は、此方が不利で相手が勝訴と云う見方です。
しかし会長は強気です。根拠もなく「俺は負けない。」で一人気炎をあげて居ました。

C子はこの経緯を見て居ました。自分がとった注文が原因で、両親は大変に苦しんでいるかと思うと責任を感じます。
何時の間にか鬱症状が出るようになったのです。

自分でお願いしようとして、施工主を尋ねたことが有ります。門前払いもよい所です。
元々お嬢さん上がり。鬱の症状がはっきり現れて来ました。
両親が気付いた時は相当進んだ後でした。
会社を休ませようとしても、云う事を聞きません。

一方、施工主は訴訟だけに留まらず、嫌がらせもやってきました。
誹謗の路地看板を立てたり、ついには、担保でない畑の土地が有りましたが、何処で調べたか其れまで仮差押をしてきました。

会長は怒り心頭ですが、C子はこれを聞いて完全に精神状態が可笑しくなったのです。
之が会長と社長を一番苦しめました。
地元に置けば幾ら治療しても直らない。地元から遠避けることだ、会長と社長は C子を東京に移したのです。
学生時代、面倒を見て頂いたところが有ります。そこで移転し、社長が月に半分くらいは泊まってC子の面倒を見たのです。

費用だけでも月に200万は掛かります。それよりこうまでしてもC子は良くならないのです。
最後と思って居た蓄えもなくなりました。
若し工事が原因ならば、最初から相手の要求を吞んでいた方がはるかに安上がりでした。
しかし、今、この争いが続いている限り、C子は何処から情報は得て、症状はよくならないでしょう。

C子を直すには、先ず、現在の訴訟を止めることです。
今までは人がどう云おうが、100%も負けはない自信が有りました。でも辞めざるを得ない
全面降伏ならば100%敗訴と同じでしょう。
しかし其の費用は、若し1億も払うようでしたら破産も考えないとなりません。
そうまでしても完全に治癒できる保証も有りません。

悩みに悩んだ末、会長はC子のために先ず施工主と和解をする事に決めました。
今度は自分で乗り出さないと駄目でしょう。
当分は相手にもされないと思いますが我慢の2字です。

今は個人的には10万の蓄えも有りません。
代表者2名が力を入れない会社の力は衰えも甚だしいです。
会社復興には打つ手も自信もあります。

でも娘のため、会長は全てを投げ打つ決意をしました。


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8月23日(土)のつぶやき

2014-08-24 | 事例


「今が其の時期。娘の名義にして詐害行為になっても言い訳が出来る。その時に有利の交渉が可能」
けれど自宅についてはどの銀行も一言もなく、話し合いが付いたために自宅は大丈夫と確信した。
保証協会が今になって強引に迫って来る。泣き言は言わない筈だったが、愚痴はわかる。