「イースター島にはなぜ森林がないのか」(鶯谷いづみ著)という文を、小学生が国語の教材として読んでいるのを聞いて、その内容に感動しました。
もともとはヤシ類の森林が覆っていた島だったものが、人間による森林伐採と、人間が持ち込んだラットという外来動物による島の生態系変化が、森林を死滅させてしまったのだということを知りました。
そんな中、筆者は最後に、こう締めくくっています。
『モアイ像は、西暦1000年から1600年ごろの間に作られたとされている。祖先を敬うためにモアイ像を作った人々は、数世代後の子孫の悲惨な暮らしを想像することができなかったのだろうか。
祖先を敬う文化はさまざまな民族に共通であるが、数世代後の子孫の幸せを願う文化は、それほど一般的ではないのかもしれない。しかし、今後の人類の存続は、むしろ、子孫に深く思いをめぐらす文化を早急に築けるかどうかにかかっているのではないだろうか。』
八ツ場ダム工事再開を決めた、民主党幹部の方々に、そして、その決定に万歳をして喜んでいた60,70,80代ばかりのご老人達に、ぜひとも聞かせたい文句だなと思いました。