「ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート語が発表された。
コロナ枠
新しい生活様式/ニューノーマル-ちょい政治系-「言葉」としてはインパクト薄
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議からの提言を踏まえて、厚生労働省が提示したのが「新しい生活様式」。ソーシャルディスタンスを保ち、「3密」を回避し、マスクの着用、手洗いの徹底、買い物や公共機関の利用の見直し、テレワークの推奨など、さまざまな対策の総称。ニューノーマルは、「新しい日常」として感染拡大の早い段階から使われた。もとはリーマン・ショック後のアメリカ経済についていわれた言葉。
アベノマスク-政治系-いろいろあったから話題に(笑
感染が拡大傾向にあった2月頃からマスクの品切れが続き、便乗して高額転売を行う転売ヤーが問題に。そんな中、4月1日に国内の全世帯に対して布マスクを2枚ずつ配布することを発表した安倍晋三首相によるコロナ対策。飛沫感染を防ぐためのマスクだが、サイズの問題や不良品の存在、費用など何かと話題に。
アマビエ-心から願ったから?
疫病をおさめるといわれてきた妖怪。「疫病が流行したら私の姿を描き写した絵を人々に見せよ」と告げたとされる。江戸時代に誕生。アマビエのイラストを使ったさまざまな関連グッズが販売されている。#アマビエチャレンジなど疫病退散・コロナ収束を願うイラスト投稿も相次いだ。
ウーバーイーツ-グルメ系?社会問題系?-イメージは悪いままでは?
不要不急の外出自粛を要請されリモートでの新習慣が広がる中、ステイホーム週間を呼びかけられ「おうちごはん」などの巣ごもり消費が拡大。昨年あたりから広まっていたフードデリバリーサービスである「ウーバーイーツ」やテイクアウトの人気がさらに高まった。
エッセンシャルワーカー-「言葉」としては浸透せず。ただ「ブルーライトアップ」は話題に
人々が暮らすうえで生活維持に欠かせない業務に就いている人のこと。コロナ禍においてもテレワークなどができない医療従事者やスーパーの店員、ゴミ収集員など。感謝の気持ちを伝えるフライデーオベーションやブルーインパルスによる感謝飛行なども行われた。
おうち時間/ステイホーム-我慢我慢と強いられたが仕方ない話。ただ「経済」との兼ね合いで今は・・・
おうちごはん、おうち美容など「巣ごもり消費」が話題に。行政により要請された不要不急の外出自粛の標語が「ステイホーム」。歌手の星野源による「うちで踊ろう」はインスタグラムに公開した楽曲で、ステイホームせざるを得ない人たちに、自由なコラボレーションを促す意味をもっていた。ミュージシャンのみならず、ダンサーやお笑い芸人などがそれぞれの形で共同作品を作り上げた。
オンライン◯◯-新しいシステムが次々開発・普及されたことはよかったことかも?
コロナ禍において対面での接触を減らす目的で、オンライン診療、オンライン授業、オンライン会議、オンライン帰省、オンライン飲み会(オン飲み)など、ビデオ会議システム「Zoom」などを使ってのオンラインやリモート(遠隔)でのやりとりが格段に増えた。
クラスター-これまでは「クラスター爆弾」という言葉しか知らなかったかも?
新型コロナウイルス感染症において、小規模な患者の集団のこと(感染者集団)。限られた地域・社会で起こる短期間の感染増加は「エピデミック」。コロナ禍の日々、ニュースで読み上げられるクラスター発生という言葉が、じんわりと心にのしかかった。
GoToキャンペーン-トラブルまみれの「制度設計」した責任の所在は?
感染拡大で被害を受けた業界の回復をねらったキャンペーン。トラベル、イート、イベント、商店街の4分野。トラベルは、旅行商品代金の半額分のクーポン付与(最大2万円)、イートは、予約サイト経由の飲食で最大1000円分のクーポンと2割のプレミアム付き食事券の販売、イベントは、2割相当の割引あるいはクーポン付与、商店街は、「地元」「商店街」の良さを再認識するきっかけになる取り組み。
3密(三つの密)-わかりやすい・覚えやすい「3つ」のことをシンブルに伝えたことは素晴らしい!
感染防止を目的とする新概念・新習慣。感染リスクの高い三つの状況「密閉」「密集」「密接」を避けるよう厚生労働省によりよびかけられた。小池都知事が報道陣に対して発した「密です」も話題になった。
自粛警察-社会問題系?-精神的に追い詰められたものによる行動だったかも?ガス抜き行動とも。
あくまでも強制力をもたない自粛要請なのに、それに従わない人間を吊るし上げる行為。マスク警察、帰省警察、他県ナンバー狩りなども話題になった。営業時間などルールを守って営業している飲食店に張り紙を貼るような悪質な迷惑行為も目立った。
Zoom映え-直接対面ではなくても、やはり気になるのが「見栄え」。
自宅など職場以外の場所で仕事をするリモートワークやリモート授業などの新習慣が広まり、急速に利用者を伸ばしたのがズーム(Zoom)などのビデオ会議システム。利用者の間で、画面に美しく映る「リモート映え(Zoom映え)」するメイクを追求する動きも広がった。
ソーシャルディスタンス-これも覚えやすい「日本語英語」。
感染を防ぐため、密閉、密集、密接の3密を避け、社会的距離を確保すること。物理的・身体的に距離をおく「フィジカルディスタンス」とも言い換えられている。「ディスタンス」は人間の心理的な距離を表す言葉として使われてきたことから、距離をとることを意味する「ソーシャルディスタンシング」が提唱されたが、日本ではディスタンスで定着している。
テレワーク/ワーケーション-「ワーケーション」は言葉としては出たが、まだまだ。
「tele=離れたところで」と「work=働く」をあわせた造語。遠隔を意味する「リモートワーク」「在宅勤務」とも。新しい生活様式でも推奨された。観光地で仕事をしながらリフレッシュするというワーケーション(ワーク+バケーション)も話題になった。
濃厚接触者-いやらしい表現だった「濃厚」。誰が考えた?
新型コロナウイルス感染者と同居、近距離で接触、あるいは長時間接触し、感染の可能性が高くなっている人。定義は変化し、当初は、症状が出た後に接触したかどうかだったが、やがて、症状が出る2日前から、に変更された。具体的には、感染者と発症2日前から入院などをした日までに、1メートル以内で、マスクなどの感染予防対策をせずに15分以上接触があった人、などとされる。
PCR検査-スタンダードになるかも?
検体を採取してウイルスの遺伝子配列があるかないかを調べる検査法。PCRはポリメラーゼ連鎖反応の略で、ウイルスのDNAもしくはRNAを増幅させて検出する。新型コロナウイルスの場合、陽性だと感染していることになり、確定診断に使われている。
エンタメ・芸能枠
愛の不時着 第4次韓流ブーム-コロナも?-「配信系」の最有力に。
ネットフリックス配信の韓流ドラマ。北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク役をヒョンビンが、韓国の財閥令嬢ユン・セリ役をソン・イェジンが演じたラブストーリー。「沼」にはまるファンが続出。パク・ソジュン(パク・セロイ役)が演じたドラマ『梨泰院クラス』の人気や、映画『パラサイト』がアカデミー賞作品賞を受賞(非英語映画として初)するなども第4次韓流ブームの牽引役になっている。
顔芸/恩返し-テレビドラマ系-2013年の「倍返し」には遠く及ばない(笑
TBSドラマ『半沢直樹』での香川照之演じる大和田常務が半沢に言う「おしまいデス」「施されたら施し返す、恩返しです」が話題に。また出演している歌舞伎俳優たちの迫力ある顔芸、顔プロレスも話題に。画面いっぱいに映し出された顔は圧巻。
鬼滅の刃-興行収入も歴代一位になれば「大賞」の目もあるか?
吾峠呼世晴の漫画、16年2月から週刊少年ジャンプで連載。19年4月から9月にかけてアニメ版が放映されたことで本格的な流行に。登場人物と同じように髪を染める鬼滅カラーも流行。10月に公開された映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、公開から10日間で興行収入が100億円を突破、歴代最速記録を更新した。アニメ版主題歌『紅蓮華』を歌ったLiSAも話題に。
香水-「♪ドルチェ&ガッバーナの~」というフレーズが耳につく。「癒し」的な雰囲気も良い。
無名のシンガーソングライター瑛人(えいと)の楽曲『香水』がヒット。リリースは19年4月。20年4月頃から動画投稿アプリTikTokでカバー動画の投稿が増え、話題に(チョコレートプラネット長田庄平の動画など)。歌詞に出てくるドルチェ&ガッバーナの香水が実際に売れるという現象もおこった。
ゲーム枠
あつ森-コロナも? コロナ系-ニンテンドースイッチ本体の販売も好調。ネット接続により新しい遊び方も。
「どうぶつの森」シリーズ最新版でニンテンドースイッチ用ゲームソフトの「あつまれどうぶつの森(あつ森)」が話題に。無人島生活を「どうぶつ」たちと一から始める。コロナ禍のステイホーム期間中の「おうち時間」に、家族で楽しむ人も続出した。
エンタメ枠?
AI超え-将棋-藤井二冠の活躍を象徴する言葉。
将棋の棋聖戦第2局で藤井聡太が考慮時間23分で指した一手は、AIが6億手を読んで導いた最善手(局面において最も良い指し手)だったと話題になった。
社会枠
カゴパク-単なる「犯罪」です。
スーパーなどの店内用の四角い買い物カゴごをそのまま持ち帰る行為。7月のレジ袋有料化にともない問題化した。まとめ買いをしてそのまま自動車にのせて帰る事例が多いという。迷惑行為であり、スーパーなどでは張り紙で注意喚起している。
BLM(BlackLivesMatter)運動-世界的な運動。日本では直接的影響は少ないが、「大坂なおみちゃん」の行動が物議を醸すこと自体問題である。
アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが、白人の警察官に9分近くも首を圧迫されて死亡した事件を契機に、全米各地で抗議運動が広がり、世界的な動きになった。日本では、テニスプレイヤーの大坂なおみ選手のマスクをつかっての抗議の意思表示が話題に。
政治枠
総合的、俯瞰的-滑り込みで入った「政治枠」の言葉。
日本学術会議が新会員に推薦した105人のうち6人の任命を菅義偉首相に拒否された問題で、首相が述べた「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」が話題に。学問の自由への政治介入となっているといわれている。
アウトドア枠
ソロキャンプ-「ソロキャンプをする」というのも流行ったが、それ以上に「ソロキャンプを観る」という方が話題に(笑
ひとりでキャンプをするソロキャンプの人気が続く。コロナ禍でも、一時的な流行にとどまらず一般的なレジャーとして定着。タレント「ヒロシ」のユーチューブ「ヒロシちゃんねる」でのアウトドア動画も話題。それとは逆に、グラマラス+キャンピングの造語「グランピング」も手軽にラグジュアリーなアウトドアを楽しめるとして引き続き話題。
芸能系
時を戻そう(ぺこぱ)-結成12年目 サン ミュージック所属の芸人。
お笑いコンビ「ぺこぱ」の決めぜりふ。ビジュアル系ロックバンド風のツッコミ担当、松陰寺太勇が相方シュウペイのボケの価値観を否定せずキザに肯定した後で話の本筋を元に戻すときに使うフレーズ。
NiziU(ニジュー)-韓流寄り?-ちょっと政治的な裏もある韓流系(笑
日韓合同オーディションNiziProject(虹プロ)の韓国方式でプロデュースされた日本発のグローバル・ガールズグループ。動画配信サイトを通じて話題に。TWICEや2PMを手掛けた敏腕プロデューサーJ.Y. Parkによるアイドルグループ。
フワちゃん-「YouTuber」が「テレビ」へ飛び出したタレント?
YouTuberでお笑いタレントのフワちゃん。1年中スポーツブラにミニスカートという元気な姿で、男女を超越した小動物のように行動し、自撮り棒撮影で誰とでも友だちになれるという。ワイドショーのコメンテーターなどの仕事も増えテレビで見ない日はないくらい人気に。
まぁねぇ〜(ぼる塾)-4人組というが、現在1人は育児休業中。
4人組お笑い芸人「ぼる塾」(きりやはるか、あんり、田辺智加、酒寄希望)の田辺のギャグフレーズ。
*https://mdpr.jp/news/detail/2291953 より