「ごんじゅう」
主な伝承地域 館山市
主な使用食材 米、豚バラ肉、油揚げ、カツオ節
歴史・由来・関連行事
「ごんじゅう」は、豚バラ肉と油揚げを甘辛く煮てご飯に混ぜたおにぎりで、千葉県館山市地域で古くから食されてきた郷土料理である。
古くより、旧暦10月は、全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲の国に集まる月とされており、各地で神々が留守になるため神無月という。その出雲を目指して、安房国からもお参りに出かける方々の安全を祈り、出発時に食べたのが「ごんじゅう」だと言われている。現在では、秋祭りである鶴谷八幡宮例大祭「やわたんまち」の御輿担ぎの若衆に振る舞われているという。
やわたんまちは、安房地方で一番大きいお祭りで、千年以上続けられている伝統ある祭りである。祭りは2日間に渡り、10万人の人出で賑わうという。また、鶴谷八幡宮は昔、安房国の総社であり、国司自ら祭を催したことから「安房国司祭」の名がつけられ、現在は千葉県無形民俗文化財に指定されている。
やわたんまちは残暑も厳しい毎年9月におこなわれる。しかし御輿担ぎの人々に振舞う「ごんじゅう」は、十分に火を通した具をごはんに混ぜるため、食中毒予防にもなっているという。
食習の機会や時季
秋祭りである「やわたんまち」の御輿担ぎの若衆に振る舞われているが、日常食としても通年食されている。
飲食方法
もともと神輿の担ぎ手に振る舞われていたので、片手で食べられるようおにぎりにして、食べられていた。その習慣は現在でも続いており、おにぎりにして食べられることが多い。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
館山市では、各家庭で母から娘へ、姑から嫁へと受け継がれてきたおふくろの味(おらがごっつお)を月1回のペースで郷土料理を市民に公開で調理、試食等を通して、つくり方などを紹介するレシピを作成するなど取り組まれている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/gonjuu_chiba.html より
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