「千葉工匠具」
「千葉工匠具(ちばこうしょうぐ)」とは、千葉県の鍛冶職人が伝統的な技法によって製造する刃物・手道具類の総称。主な製品として、鎌・鍬・包丁・洋鋏がある。産地成立から約200年、洋式工匠具の製造開始から約130年の歴史を持つ。
歴史
房総半島では文禄3年(1594年)からの利根川東遷事業、享保9年(1724年)に始まった印旛沼干拓など、江戸期を通じて大規模な土木工事が行われ、この過程で土地の開拓に必要な手道具類の製造技術が発達し、江戸末期には工匠具産地として成立していた。明治維新以降、嶺岡牧場の発展や御料牧場の開設により、畜産・繊維関連に用いる鋏等の洋式工匠具の製造が全国に先駆けて始まる。また、断髪令に伴う理髪用理美容鋏の製造も盛んになった。
2017年11月30日に経済産業大臣から伝統的工芸品の指定を受けた。千葉県では房州うちわに続く二件目の指定である。
*Wikipedia より
*https://kougeihin.jp/craft/0715/ より
Description / 特徴・産地
千葉工匠具とは?
房総半島全域において、伝統的な技法を用いて製造される刃物や手道具類を指し、鎌(かま)、鍬(くわ)、包丁、洋鋏(ようばさみ)などが主要製品として挙げられます。
昔から砂鉄が採れたため、房総半島には鍛冶職人が多く生まれました。作る道具も多岐にわたり、中でも職人の仕事道具である工匠具の産地として全国に知られています。
鋏(はさみ)は「刃合わせ」、鋏以外の製品は「叩き造形」または「型切り造形」という独自の技法を用いて作られます。特に「歪(ひずみ)取り」「研ぎ」および「仕上げ」の工程はすべて手作業で行われることが特徴。熟練した職人の手によって優れた製品が作り続けられています。
History / 歴史
砂鉄の産地である房総半島では、古代より製鉄や鍛冶が盛んでした。徳川家康によって江戸幕府が開かれて以降は利根川の河川工事、印旛沼の干拓といった大規模な土木工事が行われるようになり、これをきっかけに大工や農家の仕事道具(工匠具)を作る鍛冶職人が増加。江戸後期には工匠具の産地として成熟していったと考えられます。
また、房総半島は酪農発祥の地と言われており、牧場がそこかしこに存在したことも千葉工匠具の発展に寄与しました。明治維新を契機に牧畜業が活気を帯び、洋鋏や包丁、鎌といった道具類の製造も伸展していったのです。
断髪令が施行されてからは理髪需要が伸び、それに合わせて理美容鋏の製造も増えていきました。
現在でも伝統的な技術・技法を用いる職人が残り、作り続けられている工匠具。伝統がもたらす高い技術はもちろん、手作りだからこその味わいが魅力となっています。
*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/chibakoshogu/ より
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