第68回 2014年9月9日 「おいしさ生みだす 魔法の土鍋~三重 伊賀焼~」リサーチャー: 一色紗英
番組内容
今回は三重県伊賀市の『伊賀焼の土鍋』。“火加減いらず”、“ふきこぼれなし”で、おいしく炊けると大人気の「ごはん用土鍋」や、余ったごはんをおいしく保存できる「呼吸するおひつ」など、伊賀で採れる良質な土とさまざまな工夫によって、新しい製品が続々に作られている。土鍋を削る驚くべきカンナのワザ、独特の色合いを生み出す意外な釉薬掛けの仕方とは?食卓においしさを運ぶ伊賀の土鍋の魅力に、女優・一色紗英が迫る。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201409091930001301000 より
詳細不明につき、勝手に調べてみました。
「伊賀焼」
三重県伊賀市にて焼かれている陶器。伊賀焼に使われる古琵琶湖地層の土は細かな気孔が多く、熱を蓄えることに優れている。
5世紀前後の発祥とされる伊賀焼の郷・伊賀市には、2021年時点に約50軒の窯元がある[1]。中世の時代には伊賀市の槙山に近い五位ノ木窯跡などで周辺の豊富な陶土と薪の燃料を利用し、信楽焼に似た擂鉢や甕、壺などが焼かれた。
その後、茶の湯が盛んとなった17世紀初めの桃山時代には、伊賀国領主であった筒井定次や藤堂高虎、高次の時代にお庭焼として武将茶人の古田織部などの指導によって、槙山の西光寺窯や丸柱の堂谷窯において、豪放で力強く破格な美意識を持った茶陶の水指や花入が焼かれた。この時代の伊賀焼は「古伊賀」と言われ、ヘラ工具を使用した波状の文様や格子状の押し型文様の他、ゆがみ、緑色のビードロ、灰かぶりや焦げ、鉄釉を垂らすといった作為性の強い意匠が特徴である。「織部好み」と呼ばれる歪みの激しい造形、自然釉や焦げの景色を尊ぶ豪快な侘びを持つ作風とも評される。
藤堂高久が伊賀陶土の乱掘を防ぐ制度を設けた際、多くの陶工が信楽に移り、一時衰退するが、18世紀に入って藤堂高嶷が作陶を奨励したことで「再興伊賀」の時代を迎える。再興伊賀は施釉陶の日常雑器が中心となり、雪平鍋、土瓶、土鍋などが支持を受けて全国に広まった。明治期以降は、伊賀陶土の特性を生かした耐熱食器の生産が主流となり、産地としての基盤が固められた。
なお、伊賀焼を「筒井伊賀」「藤堂伊賀」「遠州伊賀」と区別する場合があるが、それぞれがどこでいつからいつまで焼かれていたのか、伝世している古伊賀がどの区分に該当するのかは推測の域を出ない。桃山時代の時点で槇山窯・丸柱・上野城内の3ケ所で焼かれていたことが現在までの調査で明確になっているが、今後の窯跡調査が待たれている。
1982年11月に国から伝統的工芸品の指定を受けている。
*Wikipedia より
この「魔法の土鍋」とは、長谷園の「かまどさん」のことである。
長谷園について
江戸後期の天保3年・西暦1832年、三重県伊賀市丸柱
山深いこの地に、伊賀焼窯元・長谷園は開窯しました。
開窯して以来、「伊賀焼」の伝統と技術を継承し、伊賀の粗土を生かした数々の土鍋・民具を生み出してきました。
「作り手は真の使い手であれ」の精神のもと、文明とともに進化するライフスタイルを体に感じながら
常に時代を見据えたものづくりに専念しています。
素材へのこだわり
長谷園の機能性の高い土鍋は、伊賀の土の特性を生かして作っています。日本で採れる陶土のなかで土鍋になるほどの耐火度、蓄熱性を持つのは伊賀の粗土のみ。
そのヒミツは、生物や植物の化石が多く含まれる400万年前の古琵琶湖層から産出される陶土。伊賀の地は太古の昔、琵琶湖の湖底でした。
その地層から採れる陶土は耐火性が高く、江戸時代より直火の土鍋・行平・土瓶などがこの地で作られてきました。
長谷園では土という貴重な地域の資源を宝物と考え、より良いものづくりに生かすことを常に考えています。
長谷園のものづくり
伊賀焼の伝統と技術を守りながら今日の暮らしに溶け込むような道具づくりを目指している長谷園。「食卓は遊びの広場だ」という理念のもと、「お客さまに、食卓を美味しく楽しく囲んでいただきたい」、その思いを大切にした道具づくりをしています。
長谷園が考えるデザイン
長谷園のものづくりは、デザインが先行するのではなく、伊賀の粗士の可能性と向き合い、「美味しい」を求めて試行錯誤の末に出来上がります。
長谷園には様々な形・素材の土鍋があります。
ザラザラした素材、とんがりした蓋やうずまき模様など。
それらはすべて、「美味しい」という感動につながる「かたち」です。
その場の雰囲気に自然に溶け込め、楽しく・使いやすく美しいことが「美味しい」に欠かせない要素だと私たちは考えています。
「かまどさん」
火加減いらず・吹きこぼれなし。
ガスの直火の炊飯土鍋。
かまどさん三合炊きで、白米三合なら中強火で約13分・蒸らし20分で炊き上がります。
火加減は必要ありません。炊き上げ時間を1分前後延ばすと香ばしいおこげができます。炊き込みごはん・玄米も美味しく炊き上げます。
「かまどさん」美味しさのヒミツ
(1)肉厚成形
直火部分は肉厚成形の仕上げです。熱をしっかり蓄えて、穏やかに伝えるため火加減なしで炊けます。保温力も抜群です。
(2)二重のふた
吹きこぼれを防ぐ二重のふたは、圧力釜の機能も果たします。
(3)釉薬
遠赤外線効果の高い釉薬を使用しています。お米の芯まで熱が通り、ふっくらとしたごはんが炊き上がります。
(4)伊賀の粗土
伊賀ならではの粗土でできており、土鍋が木のおひつと同じように呼吸します。ごはんがベタつきません。
何度かお邪魔した「長谷園」さん。大阪からは、伊賀までの距離もなかなか。山の中にあるといった感じ。
でも、偶然にもそれほど遠くないところに、義父の会社の工場があったため苦はなかった。
現在の八代目の先代 七代目にもお会いしお話を聞かせていただきました。御仁といった風貌・貫禄に圧倒されました。
「登り窯」は一見の価値あり。
以前まで、当店でも取り扱いをしておりました。また取り扱いしたいなと思ってます。
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