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富田林民話めぐり~館内講座「甲田・錦織地区」 第3回(館内第2回)

2024年12月11日 | 公民館行事

2024年11月17日 富田林市本町16-28 富田林市立中央公民館 

 

富田林市立中央公民館の秋の講座で「ええとこ富田林~富田林の民話を知る・学ぶ・歩く」講座が館内2回、館外(まち歩き)2回、合わせて4回開催されました。今回は第3回目の館内講座「甲田・錦織地区の民話」の講座風景です

 

2024年11月17日 9:57 参加者は定員30名満席になりました。

富田林市には91の民話があります。全4回で紙芝居や朗読で富田林の民話をご紹介し、民話に登場する地域をまち歩きをしています。講座は館内2回、館外(まち歩き)2回に別れて開催されますが、今回は第3回目の館内講座「甲田・錦織地区の民話」の民話のご紹介です。

 

〈耳薬師〉語り

朗読は富田林民話かたりべ会で行ない、その解説と別の日のまち歩きは富田林百景が担当しました。

 

〈耳薬師〉錦織 大阪大谷大学構内 の解説。

大阪大谷大学のキャンパスに今も残る耳薬師。の病気に霊験あらたかということで、地元の「耳薬師講」の方々が、今も維持管理をされています。昔は民話のように耳薬師に願いを聞いてもらう為に「かわらけ」を投げていたようです。薬師様は、病気を平癒し、身心の健康を守ってくださる現世利益の仏さまで、地蔵さん・観音さんとともに人気がありました。

詳しくはブログ下の館内資料をご覧ください。

 

〈花そげ地蔵〉リレー語り

3人で順番に語られています。

 

〈花そげ地蔵〉錦織 細井 の解説

村の墓に行く途中にあるのに、だれもこの大きいけどやさしい地蔵さんに花を供えてくれない。仏花でなくても回りにいっぱいレンゲやタンポポが咲いているのに...だれか花供えてくれませんか。

村に死人が出るくらいのはやり病が起こって庄屋さんの権六さんとこも、家族みんなが掛かってなかなか治らず大変やった。その時旅のお坊さんが現れ、ええ薬をくれて「あの地蔵さん、野ざらしのままではあかんよ。祠をつくって花をたんと供えるんやで。」と。薬はすごく効いたので、言われる通りお祀りしました。ひょっとしたらあのお坊さん、地蔵さんの化身やったかも。

 

甲田・錦織地区には民話がたくさんあります。

今回の講座でご紹介する民話以外にもこれだけの民話が現在伝わっています。

 

〈袖取り地蔵〉紙芝居

手書きの貴重な紙芝居です。

 

〈袖取り地蔵〉新家 の解説 解説者はそれぞれその民話にちなむ感じたこと、関連することを10分程度で説明しています。

若者に袖を取られたことを義理の母親にきつく叱られ、それが元で若い女性が錦織神社の境内で自殺しました。成仏できずに「片袖ほしや。母恋いしや。」とすすり泣く声に、村人は恐れ、逃げて帰ると決まって着物の袖がなくなっています。

村人は若者に袖を取られたことが原因で命を絶った娘さんに地蔵様を安置してその霊を祀ると、その泣き声が聞こえなくなったそうです。そして誰と言うことなくこの地蔵様を「袖取地蔵」と呼ぶようになったそうです。

新家村には現在4ヶ所、3祠、5尊の地蔵があります。一番大きな地蔵が袖取地蔵やそうです。

 

〈人丸柿〉 ペープサート(紙人形劇)

3人で進められる紙人形劇です。これも手書きのイラストです。

 

すみません、ねたばらし。

 

〈人丸柿〉錦織 錦聖 の解説

和歌の上手な人丸様がひとりで住んでおられ、村の人が柿をお土産に子供たちを連れて和歌を習いに行くといった民話です。時代的に理解しにくいところがあります。人丸様が柿本人麻呂とすれば時代は飛鳥時代になります。村の人が子供たちを連れて和歌を習いに行くくだりは江戸後期にみえます。

聖音寺に人丸塚という石碑があり、そこには次のように彫られています。

錦織 聖音寺にある「人丸塚」 読みにくいですが、和歌が記銘されています。

年号が書かれていないので、和歌が柿本人丸(人麻呂)のものか、後に人丸様に敬意を表する人が顕彰して作ったモノかわかりません。

 

富田林のヒーローは加賀屋甚兵衛ですが、和歌のヒーローは三十六歌仙のひとりで「歌聖」と呼ばれた人丸様ですね。

《リバイバル・アーカイブス》甚兵衛(じんべい)ものがたり 2015.5.29

 

参加された方の感想では、

「すっと住んでいるのにこんな民話、知らなんだ。」

「おじいちゃんと墓参りした時に、そんなお話を聞いたことがあります。」

「まち歩きをしていて、民話にまつわる場所が今も残っているのですね。」

などをお聞きしました。

民話は語り継がなければ消滅します。多くの方に富田林の民話を知っていただき、お孫さんに語り伝えていただきたいと切に思います。

 

〈館内講座資料〉

 

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〈関連まち歩き資料〉

 

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写真撮影:2024年11月17日

2024年12月11日( HN:アブラコウモリH )

 

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