アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

自粛して復興を待つ時間帯

2016年04月23日 | Weblog
 近所で不幸があり親類縁者が沈痛な夜を過ごしているとき、近くの家で、カラオケ歌い放題で酒盛りしているとしましょう。
 A:このことを支持する意見→予定していた酒盛りを実施しただけの話でしょう。それは法に触れるものではない。カラオケを自粛したところで不幸があった家が幸福になるはずがないから、カラオケ酒盛りOKデース!
 B:自粛すべきだという意見→御近所に不幸があったんですよ!静かにしてあげるのが当たり前でしょう!

 さて、AB、どちらが正しいとか、正しくないとかの話ではありません。私としましては、「B」の意見を支持しますがね。
 ところが、ホリエモンさん(実業家の堀江貴文さん)は、Aを支持するようです。ミランのFW本田圭佑さんもA支持の様子。彼は、ミランの指揮官交代で先発の座が奪われてしまいました。どうやら、イングランド・プレミアリーグへ行きそうです。花形サッカー選手が、A支持とは…。
 そんなの自由だろうって?そうなんです。日本では、どんな考えであっても「自由」。もっとも、考えは自由ですが、それを発信するとなると…責任が問われることになります。特に、有名人であれば、それ相当に大きな責任があるのですが…それが分かっちゃいない人がいるのですねえ。

 ホリエモンさんは、出演予定だったネット番組が熊本地震の影響で放送中止となったことに対して…
 「おめーら(テレビ局)が自粛したところで被災者が助かる訳ではない」
 「人のスケジュール押さえといて(放送自粛とは、馬鹿にしてんのかコラ!)」
 「アホな放送局」
 頭はいいかもしれませんが、被災者の心情を推し量ることができない。ロケット打ち上げている場合じゃないだろう。(←この意味は、ホリエモンさんは北海道の大樹町でロケット打ち上げをやっているのです。冗談かって?ホント、ホント!)
 本田圭佑さんは、どんなことを言ったかって?
 「様々な分野で自粛のニュースを目にしますが僕は自粛するのは間違ってると思います」と。
 サッカーは上手かも知れませんが、被災者の心情を推し量ることができない。

 このままでは、被災者の心情などかまわず、「自粛の必要なし」が、世論になってしまうのでは・・・!
 その時、「ちょっと待ったぁ!」と、意見を述べたのが、尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんでしたねえ。彼も成長しましたよ。えっ?「大先生に対して、そんな言い方はないだろう!」って?…私だって、彼の発言はきちんと整理していますし、著書のポイントも記録しています。10年前は、奇をてらっていました。最近は、「それは違う」と思う意見がなくなってきました。成長しましたよ。

 尾木さんは、「自粛」について・・・
 「あまりにも当然!」
 「人として豊かな心遣い」
「(ホリエモンさんの発言に対し)地震の真っ最中なのに(バラエティー番組の放送を)自粛するテレビ局をバカにするのはとんでもない鈍重と言わざるを得ません…(ロケットで大気圏外へ去れっちゅーの!←とは、言っていません)」

 どうですか!尾木さん正しいでしょう!「自粛」…言葉自体に品があります。
 この尾木さんの意見にホリエモンさんが、笑えるほどおもしろい反応を示しました。
 「やっぱりこの人(尾木直樹さん)、おかしな考え方だな」

 さて…有名人たちの「自粛VS非自粛」バトル…。どうでしょうか?どっちが正しいかは人のとらえ方だから関係ない。
 関係あるのは、「おまえたち!食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで、ふかふかの布団で寝てるんだべ!2時間待っておにぎりを一個もらって、固い床に寝ている人のことを考えたことあるのか?!肉親を失って、葬式も出せないでいる人のことを考えたことあるのか?!」ってこと。

 今は、「自粛して、じっと復興を待つ。被災地の皆さんに笑顔が戻るのを待つ」そういう時間帯です。