アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

18歳選挙権 誰の言葉を信じ歩けばいいの?

2016年06月17日 | Weblog
 「18歳選挙権」が、いよいよ導入です。7月10日の参院選で18歳、19歳が国政選挙にデビューするわけで…。
 「18歳」で、思い浮かぶのが、「十八歳」という詩です。えっ?思い浮かばないって?谷川俊太郎さんの詩です。

 「十八歳」(1950.2.9)
 ある夜 
 ぼくはまったくひとりだった 
 想い出をわすれ 
 本棚と雲に飽き 
 おさないいかりとかなしみと 
 僕はにがく味わった 
 雨のふる夜 
 僕はほんとにひとりだった

 これは、18歳が選挙に行く前夜か、投票した日の夜の詩でしょう。そんなわけないけどね。そんな気がします。谷川俊太郎さんの詩に、「傲慢ナル略歴」というのがあります。「十八歳」同様、18歳の時に作ったもの。              
 「傲慢ナル略歴」(1950.1.10)
 トモカクモ満零歳カラ十八歳マデ
 オモシロオカシクヤッテキタ
 ナントイッテモ健康ダシ
 心モ少シハ美シイ
 実際ヤタラメッポウ幸セナノデ
 マダ人生ノ悩ミモナイ
 トモカクモ満十八歳カラコノ後モ
 オモシロオカシクヤッテユク気ダ

 こちらは、「…僕はほんとにひとりだった」より遥かに明るい。このような18歳が投票する候補者なら、オモシロオカシイ日本にしてくれるかなあ?そううまくはことが進まない。

 共同通信の新たに有権者となる18・19歳への調査。参院選の投票にぃ…行くか行かないか…
 行く・・・・・・・・56%
 行かない・・・・・・12%
 今は分からない・・・32%
 この数字、まあまあ予想通りかな。なお、新たな有権者は、240万人なんだとぉ。
 で、日本国の大失態…遠洋航海実習中の沖縄水産高校の生徒19人が「洋上投票」制度の対象になっていない。沖縄水産高校生だけでなく、長崎、福岡、山口の3県が共同運航する遠洋漁業実習船に乗った高校生も投票できない事態にさらされているという。2015年6月に(公職選挙法の一部改正)、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられました。その時点で、今参院選から適用されることは分かっていた。つまり、十分時間があったのに洋上投票制度を改めなかった。ゲスの勘ぐりとしましては、「高校生の航海実習まで考えなかった。気づかなかった」と、思いますがね。

 選挙権年齢が「15歳以上」にはならないでしょうが、アンジェラ・アキさんの「手紙 拝啓 十五の君へ」の歌詞には、15歳の投票の悩みが…。谷川俊太郎の次は、アンジェラ・アキかって?18歳とか15歳とか年齢が題名なので…つい、調子に乗りました。

 拝啓 この手紙読んでいるあなたは
 どこで何をしているのだろう
 十五の僕には誰にも話せない 悩みの種があるのです
 未来の自分に宛てて書く手紙なら
 きっと素直に打ち明けられるだろう
 今 負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は
 誰の言葉を信じ歩けばいいの?

 誰の言葉を信じ歩けばいいの?・・・選挙公約って、信じられないもんねぇ。