アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

EU離脱報道の枕

2016年06月26日 | Weblog
 昨日は、イギリスのEU離脱の翌朝とあって、マスコミはこの問題一色でした。
 で、いきなり本題に入らず、「前置き」というか、「プロローグ」と、いうか、「話の枕」というか、を入れている報道が殆ど。

 ビートルズを枕に使った報道がいくつか…
 「♪イエスタデイ…」日本武道館をポール・マッカートニーが切なく歌う失恋の嘆きが包む。英国のビートルズ来日から半世紀。と、まあこんなかたちで本題に入る。まあ、普通ですかね。

 ウインブルドンから入っていった報道も複数。
 来週から英国で行われるウィンブルドン選手権はテニスの最高峰とされる。始まりは1877年と世界四大大会で最も古く、芝コートは格式がある。この後、「ウィンブルドン現象」・・・等を述べて、本題へ…。これは、格式を表現するにたり、「芝コート」を持ち出したところが良かった。

 「ハリー・ポッター」を枕に使った報道も。ハリー・ポッターに登場するモンスターや妖怪は怖そうで乱暴者も多いが、実は人懐こくて憎めないキャラクターばかり・・・と前置きし、「これまで聞いた中で最も醜い物語。怪物を使って私たちを怖がらせようとしている」と。意味解らんって?私の解釈では、「国民の対立を、もっとも醜い物語」と、表現しているかと。

 かつて世界中に領土と植民地を持ち、「太陽の沈まぬ国」と言われた大英帝国。それを揶揄したジョーク…「なぜ、大英帝国には陽が沈まぬのか?闇の中で英国人が何をするか、神が信用なさらぬからだ」。
 いいねえこれ!EU離脱を論ずるに、このジョークを持ち出したのがお手柄。

 イギリスだけに、シェークスピアを持ち出したものも。正統派かな。「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ」ありゃあ!このセリフって、正しく、「EU離脱か、残留か、それが問題だ」ってことで、そのまんまですね。

 …EU離脱報道の「枕」は、きりがない。後一つで止めときます…

 英国の児童文学「不思議の国のアリス」。そこは身長が伸び縮みし、生き物たちが訳の分からないことをしゃべる混沌の世界だった。で、ニヤニヤ笑うチェシャ猫…。
 アリス:どっちに行けばいい?
 チェシャ猫:どこに行きたいかによるさ。
 猫はゆっくりと消え、ニヤニヤ笑いだけが残った…

 私は泣いていますがねぇ…