アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

過飽和業界の今後は

2010年02月08日 | Weblog
  地方で過飽和状態なもの…(都市部でも過飽和状態かも知れませんが、実態を見ていないので、「地方で…」としておきました)
 「歯科医院」「医院・病院」「調剤薬局」「理容院・美容院」「整骨・鍼灸・整体・マッサージ・カイロプラクティック」…

 過飽和業種の生き残りレースは…
 理美容は、厳しい状況にあります。殆どが個人経営で、格安料金のチェーン店の進出により閉店を余儀なくされてきている。息子さんに理容師の資格を取らせたオヤジさんも、「自分の代で終わり…。食っていけんもなー(生活していけない)。うちだけでないよー」と、自嘲的に話していました。美容院経営者は、「完全予約制です。客が来ないときには、果樹園の仕事をしています。人を雇う?給料が払えませんよ」。美容師は副業…こうなっていくのでしょうか。

 整骨・鍼灸・整体・マッサージ・カイロプラクティック…これを整理してみるとどうなるか…
 国家試験資格が必要なもの→柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師
 資格がいらないもの→整体師、カイロプラクティック
 整体師とかカイロプラクティックは、資格がいらない。つまり、誰でも開業できる。その他に、按摩マッサージ指圧師と紛らわしいのは、「タイ式マッサージ」「足裏マッサージ」「全身マッサージ」…資格も何にもいらない。と、言うより資格も何にも「ない」。
 
 「整体」は、時の人になっている貴乃花で一躍有名になった。「謎の整体師」などという言葉が週刊誌に踊りました。法的な規定がないから、私でも、「なぞなぞの整体師でーす!」と名乗ることが出来ます。
 整体師養成学校というものもあるにはある。「2週間程度の講習で開業させる」「2年間の講習で…」と、様々。カリキュラムも何もあったもんじゃない。「厚生労働大臣認可の整体院」…これは日本には存在しない。「整体師の資格」…これは、お金さえ出せば誰でも取得できる。お金を出したくない人は、自分で資格認定すれば良い。認定書は画用紙で作ると良い。
 こんな事情ですから、街中に氾濫している。「整骨・鍼灸・整体・マッサージ・カイロプラクティック」は、出来ては消えていくことを繰り返すでしょう。生き残るのは、健康保険が使える、整骨(接骨)院でしょうか。(骨や筋肉の治療にのみ適用)

 医院・病院は…まあ、好きにやってください。経営難になったらたためばよい。医師免許状を剥奪されるわけではないから。日本は、あと20年ほど医師不足が続きます。食うに困らない。

 調剤薬局…言葉は悪いが、コバンザメ状態です。サメである病院・医院にくっついている。サメが生きている限りは、コバンザメは生きられる。

 問題は歯科医です。アメリカでは、水道水へのフッ素混入で虫歯が殆どなくなった。「これからは、歯科医は少しでよい。歯列矯正ぐらいしか仕事がないからね」と、フォーサイス・デンタルセンターの歯科医が話しておりました。26年前のことです。日本では、医師も歯科医師も、「医師」と呼ばれていますが、アメリカでは、歯科医を、「ドクター」とは言いません。

 日本の場合、「歯科医の子は歯科医になる」これ、常識。私が今住んでいる市の歯科医院の約50%は、2世、3世の歯科医です。頭のできは並でも、お金さえあればなれます。
 東京歯科保険医協会が東京都内の歯科医を対象に、「子どもを歯科医師にしようと思うか」の調査をしました。26年前の調査では、歯科医にしたいが、23%だったのが、2009年には7%に。
歯科医療の将来展望では、「暗い」が65%、「明るい」は8%だった。
人口減と景気悪化による、患者数の減少。追い打ちをかけるように診療報酬の抑制策…収入が激減でしょう。展望が明るいはずがない。

 歯科医も経営不振の歯科医院をたたんで、ほかの歯科医院に勤務すれば良いんじゃないかって?ダ・カ・ラ、歯科医数が増えすぎており、患者が減り過ぎており、歯科業界全体が青息吐息なんだって!

 2人の息子をもつ歯科医は、「歯科医は頭打ち。これからは、教員だ。息子は教員にする」。さすが歯科医だけに視界良好。先見の明があります。

コメントを投稿