アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

型にはめてこそ教育

2015年06月12日 | Weblog
 文武両道の中学校…学校要覧に、「(本校は子どもたちを)型にはめる教育をする」という記述がありました。「子どもを型にはめる教育をする学校?…とんでもない学校だ!子どもたちは、自由にのびのびと…」このような声が聞こえてきそうです。しかし、義務教育は、「型にはめる教育をしなければならない」のであって、それがよくないと言う人は、「義務教育」というものを解っていません。

 立方体のスイカや、三角錐のスイカを見たことがあると思います。あれらは、型にはめてつくったものです。
 縁日で、「四角いカエル」を買った人もおられるでしょう。あれは、前日からカエルを四角い箱に無理やり押し込んでおくのです。箱から出してもしばらくの間は、四角いまま。家に持ち帰ったら、普通のカエルにもどっていて、ガックリ…。

 纏足(てんそく)…足の親指以外の指を足の裏側へ折り曲げ、布で強く縛ることで足の整形…早い話が、「足の変形」を行うこと。幼児期から足に布を巻いて、足が大きくならないようにしたわけで…。まあ、型にはめるのと同じですね。纏足…知っている人が少なくなってしまいました。かつて中国で女性に対して行われていた風習なのですがね、小さい足の女性の方が美しいとされていたのです。纏足をしていない女性には、嫁の貰い手がなかったという…。

 スイカはともかく、カエルや纏足のイメージから、「型にはめる}という言葉が嫌われてきた。だから、「型にはめる教育」などという言葉を聞くと、ヒステリックにわめく人がいるのですがね。

 どうして、義務教育では子どもを型にはめなければならないかって?…たくさん答えられるのですが…(「では、たくさん答えてください」と思った人は、辻元清美さんと同レベルなのでご注意を)。まず解りやすいのではないかと思われるのは…

 学校では、「避難訓練」なるものをします。「おかしも」などといった言葉を使います。おかしもは「押さない、駆けない、喋らない、戻らない」。これは、徹底させなければなりません。学校は、子どもの生命を預かっているわけですから、絶対服従させなければならないのです。もう、おわかりですね!避難訓練においては、「おかしも」という型にはめなければならないのです。型にはめることが、子どもを救うのです。燃えさかる炎の中、「自由にのびのび」させてはいけません。学校教育における自由にのびのびは、「野生の伸長」です。禁忌事項です。こんなこと、小学生でも解る(白鵬のパクリ)。
 避難訓練以外でも、型にはめなければなりませんからね。漢字だって、「間違ってもいいんだよ。自由にのびのび!」ではないでしょう!「正しい漢字を書く」という型にはめなければ。算数も同じ、九九を覚えるという型にはめてあげなければ、子どもを不幸にしてしまいます。自由が大切なら、はじめから学校に来なけりゃいい。「義務=型」ですからね。

 「型にはめる」ということが大嫌いな教員でも、指導場面では、「型にはめようとしている」ということですがね。「正しい姿勢で前を見て先生の話を聞きなさい!」「あなた、鉛筆の持ち方が違います」などなど自分の型にはめようとしているのが実情。