アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

カンボジア…がんばってよ…

2025年02月19日 | Weblog
 カボチャの原産地は、カンボジア。ダジャレかよ!
 カボチャの原産地は、アメリカ大陸です。種がコロンブスによって、ヨーロッパに持ち帰られて世界中に広がりました。
 カンボジア原産説は、カボチャがポルトガル人によって16世紀に九州に伝えられたのですが、そのとき、「カンボジアから渡来した」ということに由来しているようです。

 カンボジアへ入る前に、ホーチミン市に寄ったのですが…
「ベトナムは、希望が一杯。現在は、セコンドで走っているが、サード、トップへとつなげるだけの勢いを感じさせる域に達している」と思いました。
 そのあと訪れたカンボジアでは…
「希望があるのか?ローで走ってはいるが、ガス欠しそうだし、エンジンが焼けるのでは…」
 と、心配になりました。

 カンボジアの産業は、典型的な第一次産業(農業、漁業、林業)。そして、アンコール遺跡群に代表される観光産業。僅かですが、縫製産業も成長してきています。
 話題になったGUジーユー(ユニクロの子会社)の1,000円そこそこのジーンズは、カンボジア製です。

 カンボジアの何が良くないか・・・主産業である農業の労働生産性が低いのです。そのため、農産物は国内需要をも満たしきれない。これでは、外貨を稼ぐことなど出来ません。
 いきおい、アンコール遺跡群に依存することになります。外国人観光客には、ビザを取得させ、一人20USドル徴収する。空港利用税として、一人25USドルを徴収する。アンコール遺跡群観光パスポートは、1日券が20USドル。観光客が一人来れば、最低65USドルの売り上げ。これは大きいです。アンコール遺跡群のお膝元のシェムリアップが、近い将来カンボジア第一の都市になるという話は、夢物語ではないでしょう。

 ソフトバンクの孫社長似のガイドさんが、「この国は、観光で大きくなるんだ」と目を輝かせていました。目を輝かせるのは勝手です。暴力団でも、闇バイトでも、澄んだ瞳を輝かせております。服役しておられる皆さんも、規則正しい生活のためか、澄んだ美しい瞳をしていますよ。
 目の輝きやら、澄んだ瞳とやらで、人を判断してはいけません。私など、充血やら出血やらで濁った目です。輝きなどありません。しかし、献身と倫理に裏打ちされた立派な人間です。あくまで、自己評価です。アハハ。法に触れることはしていません!これだけが自慢。

 この「観光」ですが、副食にはなっても主食にはならないと思います。福島県のある市で、観光に大幅な予算増が提案されました。
 市長は観光に反対で、「観光客なんて、小便して帰るだけだ」と、言い放ちました。この市長さん、見識が高いです。「観光で、地方公共団体が潤う」これは、ないでしょう。カンボジアも同じです。アンコール遺跡群に頼っているだけでは、希望がない。100年経っても、子どもが学校へも行かず「物売り」をしているのではないかと思われます。

 では、どうすればカンボジアに、希望の明かりが灯るのか。 まず、カンボジアが独自で出来ることは「ない」ので、日本をはじめ世界中で支援しなければなりません。その前提の上で、どうするか?
1 農業 自給自足出来るまでに生産性を向上させる。換金作物はそのあとの話。
2 鉱業 眠っているマンガンとリンを掘る。
3 教育 識者の中には、「どうして、三番目に書いたのよ!教育が第一だろう」と、おっしゃる方がおられると思います。それは、理想。腹が減っては、勉強も出来ません。

 カンボジアの教育には、悲惨な歴史があります。20世紀の中ごろ、ようやく学校教育の形ができました。しかし、フランスに支配されていたため、学校ではフランス語でフランスの歴史や社会などが教えられたのです。
 植民地はどこでもそうだったように、カンボジアにいながら、カンボジアのことはが分からなかった。独立後、冷戦のあおりを食らってしまい、いいように振り回された。
 そして、ポル・ポトですよ!3年間で、カンボジアの人口の30%が殺害されました。
 学校は破壊され、教師は殺されました。ようやく形を整えようとしていた「教育そのもの」が破壊されたわけです。

 そして、現状は、一日二交代制の授業形態(校舎、教員数の関係から)。1日4時間程度の授業です。教員も、中学校を卒業して、小学生を教える。報酬では食っていけないので副業を持つ。副業といえば聞こえがいいが、「(観光客への)物売り」しかない。
 就学率は、小学校で約70%。中学校35%~40%。高校20%(高校自体、都市部にしかありません)。
 文字の読み書きができるカンボジア人は約40%。その数字のほとんどが都市部であって、地方の識字率は非常に低い…。

 親の収入と子の学力の相関は、今や当たり前となっています。となると、国の収入と国民の学力も相関が。カンボジアに希望は…。
 昨年6月、さいたま市の中学校から銅線ケーブルを盗んだのは、カンボジア人の男3人組。この中学校ではケーブルが盗まれた影響で停電し、給食が中止となってしまいました。この事件、いろいろ物語っていますよね。給食のメニューにカボチャが入っていたかどうかは不明です。


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