アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

クオータ BUSING・・・

2011年07月05日 | Weblog
 「クオータ制」…初めて耳にしたときは、「議員の4分の1は女性に」ということかと思いました。「クオータ」は「 quota 」で、「4分の1」の「クォーター(quarter)」とは違いました。quotaの意味は、「割り当て(分配)」。

 日本では、「クオータ制」に馴染みがない。私が知ったのは、ボストン郊外の白人が殆どの学校へ、ボストン中心部の黒人が多い地域から黒人の子がバスで通学していることからでした。「児童・生徒の人種の割合を決めている市町村の学校が、白人と黒人の割合から、不足している分の黒人の児童生徒をバスで通学させる」のです。名づけて、「BUSING」、そのまんまですね。

 クオータ制、元々は議員の男女比格差是正で取り入れられた考え方。それが、例えば大学入学を許可するマイノリティの割合とか、採用する分野が広まっていった。大学の入学でいえば、日本人はマイノリティなので、仮に白人より成績が悪くてもクオータ制で入学できる、ということも起こる。クオータ制がいいか悪いかは、光と陰。恩恵を被る人もいれば、損をする人もいる。学校など、無理に達成しようとしたら、質が下がることも考えられる。

 南アフリカ共和国の女性議員の割合は、32.8%。クオータ制によるものです。
 インドの、「リザーブシート」も、早い話が、クオータ制。なにしろカースト制度は今も密かに健在のようですから、国民各層に議席を割り当てる仕組みは必要というわけ。

 で、日本政府。8年前に、「2020年までに議員や職場の管理職(課長職相当以上)に占める女性の割合を30%程度高めよう」という目標を掲げた。
 現在どの程度になっているか?(「男女共同参画白書」による)
 衆議院議員・・・10.9%、
 課長級・・・・・7.0%(社員100人以上の会社)
 部長級・・・・・4.2%

 あと、9年で30%になるかなあ?何が何でも達成するとしたら、クオータ制にするしかない。
 会社は、経営への政府介入だと言うだろう。また、「逆差別」ということにもなってくる。無理は出来ませんね。