アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

生体腎移植の禁止…

2011年07月06日 | Weblog
 「臓器売買事件」と聞くと、5年ほど前の、「宇和島徳洲会病院事件」を思い出します。主犯(生体腎移植を受けた男と内縁の妻)がドナーへ支払ったのは、「現金30万円と新車」。2個あるとはいえ、自分の腎臓をお金に換える。腎臓がほしい人と、お金が欲しい人がいたから、お互いが良かった…。それにしても、30万円と新車かよ!…そ、そういう問題じゃないですね。

 この度は、医師と暴力団員が養子縁組を装ってドナーとレシピエントになった(最初のドナー予定者と実際のドナーとは違う)。倫理指針の網をすり抜けるなどは、その筋の人にはお手の物。結婚や養子縁組を通じた身分偽装は朝飯前。チェックはどうなっていたのでしょうか?はっきりしています。逮捕された2人の年齢差などを見れば、養子縁組が臓器移植を目的としているということは明らか。それにもかかわらず移植が行われたわけで、チェックが甘いなんてもんじゃない。ノーチェック同然。これでは、暴力団が臓器ビジネスに本格参入してきます。資金源獲得に躍起になっているのだから。
 この度の事件でも、1000万円を支払っているが、最初のドナー予定者(元暴力団員)には数十万円しか渡っていなかった。つまり、1000万円の殆どが組に流れていた。

 倫理指針は、「6親等内の血族か、配偶者と3親等内の姻族」「未成年者はドナーになれない」など。審査は医療機関任せ。「書類がそろっていれば、患者や家族を疑うのは難しい」という話も…。

 中国の高校生が、自分の腎臓を売ってiPad2を購入したことが分かった。iPad2ってそれほどの魅力があるものだったのか!
 貧困、iPad2、臓器売買ブローカー、腎臓手術無許可の病院での摘出…もう、何が何だか解らんもんね状態。

  生体腎移植を禁止する…そして、死体腎移植に限定するしか対策はない。しかし、死体腎移植でも約1割の人は移植した腎臓が体に適応しないという…。