デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



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ざっと、今年読んだ主な本をふりかえろう。順不同。

・『蒼ざめた馬』 ロープシン
「「カラマーゾフの兄弟」だけじゃダメなんだ」、という言葉に心打たれる。

・『センチメンタル・ジャーニィ』 L・スターン
徹底して普遍的で冗長な旅行記。こんなの書いてみたい。

・『ジェイン・エア』 シャーロット・ブロンテ
今の世の中では、学校の読書課題としても厳しいか…。

・『椿姫』 デュマ(フィス)
ロマン主義と言うのは分かるが、一歩間違えれば破滅文学かも?

・『若きウェルテルの悩み』 J・W・ゲーテ
これを読んで怒る人もいるけど、個人的には主人公の気持ちを察する。

・『郷愁』 ヘルマン・ヘッセ
本当に20代で書いた作品なのか?秀作。

・『ブッデンブローク家の人びと』 トーマス・マン
ヘッセ同様、20代で書いた作品といえないくらい重厚な作品。トーニは愛すべきキャラ。今年のベスト5の一。

・『ワイマルのロッテ』 T・マン
「若い頃に思い出に生きるのは死を意味する」という言葉にグサッと。

・『地上のヴィーナス』 サラ・デュナント
作中の登場人物や社会情勢すべてがまるで蛇みたいな姿で描かれる傑作。今年のベスト5の一。

・『白の闇』 ジョゼ・サラマーゴ
すべての人間の野獣的本能がでたとしたら、この作品のような社会になるのかも。危うい現代への警鐘の作品。今年のベスト5の一。

・『ピギー・スニードを救う話』 ジョン・アーヴィング
いかにも現代文学という感じ。「ペンション・グリルパルツァー」が秀逸。

・『ソフィーの選択』 ウィリアム・スタイロン
「グノーシス教義」についてひどく考えさせられる作品。同じ次元にある国と国の事象の相違はこんなに無慈悲で救われないものなのかと…。

・『デイヴィッド・コパフィールド』 ディケンズ
「ジェイン・エア」のあとに読んだので、ちょっとマンネリだった。

・『カラマーゾフの兄弟 続編を空想する』 亀山郁夫
労作。「カラマーゾフの兄弟」と戦うのはさぞ大変だろうなぁ。

・『プルースト美術館 「失われた時を求めて」の画家たち』 吉川一義
再読。プルーストと絵に対する探究心・情熱が半端じゃない。今年のベスト5の一。

・『モードに見るプルースト―「失われた時を求めて」を読む』 長谷川富子
ファッションに疎い私ですら、ファッションは素晴らしいと感じた良書。ファッションの歴史を勉強したい人にもお薦め。

・『カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ―1774-1840』 ノルベルト・ヴォルフ
私がドイツロマン派のフリードリヒの影響も受けて、自分の写真で雲や光を撮りたがる理由が述べられていたような気が…。

・『インテリジェンス 武器なき戦争』 手嶋龍一・佐藤優
20世紀の名だたるスパイや外交官の比類なき能力について分かりやすく述べられ、非常に面白い。とはいえ、そこまでやっちゃ常軌を逸しているとも思えたり。

・『旧約聖書 ヨブ記』 旧約聖書翻訳委員会 訳
発売が順延しまくった分の「ヨブ記」。ヨブは神の試練を忘れないだろうが、私も発売が順延したことを忘れない。

・『一休―その破戒と風狂』 栗田勇
近畿に住む者として、一休ゆかりの場所があるのはありがたいことだが、正直アニメの「一休さん」の方が面白い。

・『伊豆の踊子』 川端康成
主人公の遊学できる立場にうやらましさを…。

・『感傷旅行-センチメンタル・ジャーニー』 田辺聖子
このヒロインに見られるカリカチュアは、胸が痛くなるような…。

・『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 村上春樹
今年、長さの割りに最も速読できた作品。今年のベスト5の一。

・『イグ・ノーベル賞』 マーク・エイブラハムズ
・『もっと!イグ・ノーベル賞』 M・エイブラハムズ
世界中の真摯で愚直な研究者の研究に、ただただ抱腹絶倒! この本は一気に読むのでなく毎日一編ずつ読んでいくことをお薦めしたい。

  ***

今年挫折して印象に残っている本は、スタンダール『パルムの僧院』。
越年読書は、ジョルジュ・サンド『ジャンヌ』。

来年も、すばらしい本と出会えますように。

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