デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



この10日間で、中国湖南省出身の留学生と、それも二人も出会う機会にめぐまれた。
最初の一人は男性の留学生で10日ほど前に友人のタイからの留学生に紹介され、もう一人は一昨日に山で出会った女性の留学生だった。
私にとって湖南省は本で北京に今もある湖広会館について読んだことが関心を持つきっかけになったものだが、さらに関心を覚える誘引になったのは清朝末期の大臣で湖南省出身の左宗棠という人物の存在も大きい。
左宗棠は台湾やアメリカで食べることのできる中華料理に目がない料理愛好家にとっては Tso's chickenの名前の由来になった人物として知っているという人も少なくないだろう。もっとも私は、NHK BS1で数ヶ月前に「将軍のチキンを探して」というドキュメンタリーを視て非常に感銘を受けたことで、ついつい話題にしてしまうぐらいなものだが(笑)。
出会った留学生各々に「左宗棠」のことを話そうとしたが、「さそうとう」という日本語での読みが通じるはずもなく、私なりに「左(Zuǒ)」と発音したところでなかなか通じない。歴史のことを語っても埒が明かず、スマホで文字をパッドで入力して「左宗棠」と表示させた。画面の表示を見たときの彼・彼女の表情はパッと輝き、私まで嬉しい気持ちになる。やっぱり湖南省出身の若い人にとっても左宗棠という人物を日本で目にすること自体、いろいろなことを想起させるのだろう。世界の湖南省出身の人のなかには中国にいる時分、郷土の歴史を学ぶ授業でいやというほど習いました、という人もいるかもだが(笑)。
上記のドキュメンタリーを視たあとに自分なりに左宗棠や左宗棠鶏( Tso's chicken )について調べたこともあって、彼・彼女に左宗棠鶏のことを訊ねた。二人ともそんな料理は湖南省で聞いたこともないし初めて知りましたという返事だったので、正直、まるでドキュメンタリーに出てきた湖南省の人々と同じ反応だったことに驚いた。女性のほうはさっそく中国の検索サイトにアクセスして調べていた。
女性から湖南省の有名なところ、どこか御存知ですか?と訊ねられた。料理のことしか頭のない私に答えられるはずもなかった。彼女が「張家界市(もと大庸市)がおすすめですよ」と教えてくれたので家に帰って調べてみると、世界遺産紹介番組の映像では見たことがあったが、それが中国のどこなのかという情報が私の中であやふやになっていた有名なところだった。北京の湖広会館、台湾やアメリカのTso's chicken、そして世界遺産の張家界市の絶景、断片的な要素が私の中で繋がり、グッと湖南省に対する認識というか感覚(親しみ?)というか、そういったものがより強くなったように思う。

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