映画「コクーン」(1985)鑑賞。
「スプラッシュ」や「バックドラフト」、「アポロ13」、「ビューティフル・マインド」や「ダ・ヴィンチ・コード」でも知られるロン・ハワード監督によるSF映画である。(このラインナップを見るだけでも器用ですぐれた監督だなぁと思う。)
いつかは見たいと思いつつ、予告編の映像がなんとなく不気味に思えて無意識に避けていたのだが、身構えつつ見てみると、とてもいい作品じゃないか!と素直に感動できた。
たぶん過去に多くの人がやったであろう、「E.T.」とも比較してしまった。「E.T.」は青少年向け、「コクーン」は大人向けだなと思った。
作品に出てくる老人たちが肉体的に生命力を回復させたとしても、やることなすことまで変わったりしないし、精神的に別次元に達するかといえばそうはならないこともきちんと描いているように思った。
また『サピエンス全史』や『ホモ・デウス(前)』を読み終えてからの鑑賞というのもあいまって、「コクーン」で採り上げられる不老のテーマは、現実世界でも生体工学の観点から目前に迫っていることを思わせた。ただ、「救出班」のリーダーが仲間の死と対峙し涙する場面を見て、人間の生体工学の行く末も願わくばこうであってほしいという感想を抱いた。
いい俳優も出ていたと思う。スティーヴ・グッテンバーグはいうに及ばず、「救出班」のリーダー(ウォルター)を演じている人って、映画「ランボー」でランボーを町から不当に追い出そうとし、ランボーの復讐の最終的ターゲットになってしまう強烈キャラ保安官ティールズを演じた人じゃないか(笑)。ブライアン・デネヒーという名前の俳優であることを知ったが、いい俳優だと思った。