カルトナージュのミイラマスク、部分覆い(胸飾りや足覆い)
トリフォーンの葬送用ステラとミイラ札
バーが配された棺の模型
プタハ・ソカル・オシリス神像
『永遠を横切るための書』
ホルネジイトエフの『死者の書』:日出の太陽への崇拝
黄金のカルトナージュのミイラマスク
正面から
ディダスの娘、アフロディーテという名の
女性のカルトナージュのミイラマスク
女性と若い男性のミイラマスク
男性のミイラ肖像画
三日月型装飾のある首飾り
女性のミイラ肖像画
前回も少し書いたが、個人的に一番惹きつけられたのはグレコ・ローマン時代(前332-後395)のミイラに関する展示のセクションだった。もし大英博物館のエジプト関連の展示室に足を運べたとしても、いわゆる鑑賞のマニュアルに載っているような「優先して見るべき展示物」の案内に従って見ているうちに時間が経ってしまったりするだろう。
そう思うと今回の展示は非常にありがたく感じた。エジプトの文化や美術にもプトレマイオス朝やローマの影響が表れ、とくに子供のミイラの頭部の布に描かれた肖像がまるでローマ時代の別荘の壁画に描かれているようなものみたいな感じがした。
それにミイラマスクも死者の顔により忠実につくれらている気がした。「女性と若い男性のミイラマスク」なんかローマ市内の博物館に置いてあっても何の違和感もない。
ミイラも時代が進んだり統治者が変わったりすると古代エジプトのミイラに抱きがちな紋切型のイメージに修正を迫られる、このことに初めて気づかされた。