加藤嘉一著『たった独りの外交録』(晶文社)読了。
若くして単身で異国へ飛び込み苦労がつづいたエピソードは興味深く、また中国で「有名になってしまった」時代背景を思うとやるせなくなってしまった。また、なんであれ結局は日本から中国へ飛び込もう発信しようとする人が決して多くないことが、いろんな意味で「著者頼み」になってしまったことを思うと、いかに多くの人が関係悪化を言い訳にして一歩を踏み出す勇気のないこと、自分で情報を収集しようとする意欲がないことを裏付けてしまっているように思った。
本の中の外国語をサバイバルな状況下で身に付ける、それも安価で、という内容にはグッとくる。人の目に付かないところでのひたむきな努力に加え、実践的で生きた外国語を身に着けるにこれほどよい方法はないと思うが、舞台が国内であっても外国であってもそこまで継続力を持っていない私としては見習うべき点が多いように感じた。これから外国への留学を考えている若い方々には参考になるところも少なくないのではと思う。
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