ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

善光寺御開帳

2022年05月17日 | 日記
5月15日(日)、14日にあった父の49日法要及び納骨で須坂市の実家に帰省し、終了後のこの日は長野市の善光寺に参拝しました。父の供養も兼ねています。


7年に一度の「前立本尊」の御開帳なので、大勢の参拝客であふれています。本来は昨年の実施だったのですが、コロナ禍で1年延期になり、しかも通常2カ月間なのですが、3カ月間に延長されています。6月末まで実施しているそうです。



有名な「鳩字の看板」です。この文字の中に使われている5つの点が鳩の形で「鳥書」の一種です。江戸時代末期の皇族によって書かれた書です。高い門の上にあるので小さく見えますが、畳3畳の大きさがあります。


参道脇にある小さな釈迦堂には涅槃像が祀られています。本堂を参拝したのちに、最後にここを参拝するのが習わしになっているそうです。


大本願内の建物の看板です。中根半嶺の揮毫です。


御開帳期間だけ臨時でお守りなどを販売する建物が建てられていて、そこに立派な看板がかかっていました。この建物内で、昔、中学校で教員をしていたころの教え子の一人が働いています。



宿坊の看板です。富岡鉄斎の揮毫の文字ですが、引首印に、雷神の肖生印が使われています。


二世中村蘭台の篆書の額です。



善光寺の敷地を出て、参道に行きました。小布施の栗菓子の有名店が向い合わせに店を開いており、それぞれ見事な看板です。竹風堂の書は、姫路出身の僧侶である清水公照の書です。彼は華厳宗管長で東大寺別当まで上りましたが、書は抜群に上手です。


風味堂の隷書の看板も味があります。


善光寺の周辺の看板は本当に美しいです。


近辺は昔の雰囲気を残しながら、観光的に再開発されて、お洒落な街になっています。看板もそのアイテムの一つとしてうまく活用されています。


四国大学書道文化学会 第17回春季講演会 

2022年05月09日 | 日記
5月8日(日)午後に、R101教室で、標記の会が久しぶりに対面で実施されました。ただし最初の講師は、東京学芸大学特任准教授の草津祐介先生で、Zoomで実施しました。ハイブリッドと呼ばれる方式です。コロナ禍の2年間で私たちが慣れた遠隔授業方式を活用すると、遠方の講師の方には負担が少なく講演をしていただくことができます。今後、様々なイベントや仕事でこの方式が多くなるのではないかと思います。


「中華人民教科国の小学校でおこなわれている書法教育について」という題名で、現在の状況解説とビデオでの授業の様子の紹介をしていただきました。


普通はなかなか見ることのできない、中国の授業の様子を知ることができました。漢字を使っている国はいくつかありますが、書道に対する対応は少しずつ異なっているので、このようなことを知ることは大切です。


次に、渡邉周一先生の講演 「呉昌碩の篆刻-印面から見る刀法-」 です。


印を刻した面の写真と押印した画像との比較から、刻し方が良くわかりました。


最後は、2年前の卒業生で、現在書塾経営をしている板東杏樹さんです。題名は「書道文化学科で得られたこと」です。ゼミ担当だった辻先生に講師紹介をしていただいています。


大学生時代の活動内容と、現在の書塾経営の楽しさや苦労について紹介がありました。



参加者の多くは本学の学生・院生ですが、卒業生・修了生の参加も数名ありました。やはり、対面で、互いに反応がわかる中で実施するのは、学習の実感があります。
なお、最初に参加者には感想記入用紙を配布しておきましたが、回収した用紙にはたくさんの感想文が書かれていたので、これは3枚ずつコピーをとって、3名の講師にお渡しします。