憧憬、大艦巨砲主義w

メイン盆栽HAWK11 営農機セロー250 奥様号レブル250

オチ。

2007-02-17 22:11:37 | ロケットスリー
 

久しぶりのロケⅢ。
雲行きは怪しいものの、ネバつくのどの渇きを癒すように、ロケⅢをガレージから出す。

久しぶりのカノジョは、小首をかしげてオレのライドを待っている。
逢瀬の悦びにおいて髪をなでるようにタンクに手を当てる。
火の入っていないエンジンだが、何がしかの鼓動を手に感じるようだ。

イグニッションをツねり、セルボタンを押し込む。
少し、拗ねるカノジョをなだめるために、クランク10回転ほどまわす。
彼女の喘ぎが、吼える。オレの半身に鳥肌がたつ。

旋律に酔いつつも、アゴ紐を締め、グローブのすそを引き上げる。
後ろからカノジョの肩に手を添えるつもりで、ハンドルに両手をあてがう。
右足を蹴り出してシートをまたぐ。

そう、オレは、幾夜も待ち続けていたのだ。
オマエと造り込む、この、時間を。

新品のフリクションプレートは、エンジンのトルクをタイヤを介して、路面に叩きつける。
そうか、そうか。
今日は、オゴってやるよ。とことん、付き合ってやるとも。

高速のゲートをくぐり、フルアクセル!
カノジョはオレを後方に振り払おうと、前方に突き出ていく!

脳内でmp3がONになる。
久しぶりだ。年に1回あるかないかのスイッチだ。

アクセルは戻さない。
バンプでわずかに振られながらも、フルアクセルのままだ。

1曲目はLADY NAVIGATION。
2曲目、LOVE2000。
3曲目、HELLO ROCK'NROLL CITY
至上のノリにはしゃぎだしたい衝動を抑えつつ、出口のゲートをくぐる。

目的地の某公園。
100m先でカノジョはいつものように、小首をかしげ、オレを、待っている。

と!
ブラックレザーの上下、黒いaraiのオトコが、突然、カノジョに勝手にまたがってるではないか!
「ゴルァ!!!何やっとんじゃぁっっ!!!」
オトコは全く動ずる様子もなく、むしろ平然と、ロケⅢをレーシングする。

!!!?
カノジョとオレのつながりの証、イグニッションキーは確かにオレのポケットの中にある。

たっしゃん!
ローにシフトする音が聞こえる。

オッがうオオンっ!!!
オトコはロケⅢのフロントを1mも持ち上げながら、ダッシュ!

ぬおおおおおおっ!
オレはマシンに向けて、全力で駆ける。
オトコはフロントをリフトさせたまま、遠ざかる。
おい!¥95000も掛けてクラッチ新品にしたばっかりなんだぜ!
丁寧にあつかえ!

マシンは見る見る小さくなる。
全力で駆ける、駆ける、駆ける。
マシンはわずかに排気音を響かせながらも見えなくなった。
でも、オレは駆けた。

駆けるのを、やめた。
不思議と、息は切れてない。

何だコレ?
悪夢だ。悪夢に違いない。
ポケットから取り出したイグニッションキーを見つめながら、もう一回、オレはツブやいた。

「悪夢だ。悪夢に違いない。」









そう、夢だった。
5時。タバコに火をつけて、なんとなく、隣でイビキかいてる奥様をたたき起こしてやろうと思った。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする