今回は宿泊なので、食事処の奥の間にある囲炉裏での食事でした。
案内されると、本日のお献立がテーブルに置いてありました。
簡単なようでなかなか実行できていない宿が多い中、その日の食事の内容を明らかにして頂くには、それなりの準備もきちんとできている証拠。
また、 今日は蕎麦を打つ方が出勤されているとのことですし、ますます期待が高まります。
前菜、蒸し物が運ばれてきました。
焼いた舞茸は香ばしく、スパイスをよく研究した自家製のドレッシングでした。
けるぶ鶏の茶わん蒸し、とてもピュアな味。
囲炉裏の鍋は芋の子汁。
天然のキノコがお醤油に馴染んでいて、トロリとしてプリプリ~♪
この宿のこだわりなのか、けるぶ鶏。
一坪に8羽を飼育し、抗生物質は使わず、遺伝子組み換えでないとうもろこしや大豆、また無農薬で栽培した小松菜や人参など旬の野菜を与えて育つ、郡山市のけるぶ農場産。
お肉に程よい弾力もあり、身はさすがに味濃い!
とってもきれいに盛り付けてきた焼き物。
私にとって今年初のサンマです!
こんなに綺麗に仕込まれた柚庵焼きの美しい照りと、まるまる太って脂も乗ったサンマ、美味です!
焼き栗もホクホク。
舞茸のステーキは、こんな食べ方があったのね、とプチ感動♪
カボチャを饅頭にあしらい、餡にけるぶ鶏のレバーが使われ、とろりとしたあんがかかっています。
手作り感に創意工夫を凝らしていますね。
トロトロに燃える火を見ながら、食事って素敵ですよね。
新米をギュッと押し込んだサンマ寿司も美味しすぎて、十割のお蕎麦とも良い勝負。
このお蕎麦、自家温泉水を使って手打ちした十割の蕎麦。
つるんとしてコシのある歯触り。
蕎麦アイス、濃厚♪
ああ、本当に美味しかった!
そうして朝は、居酒屋風の食堂カウンターで。
「自家温泉水で豆から仕込んだ豆腐です。温泉水のため、豆腐が溶け出します。そのお湯も飲んで美味しいですから」と板前さん。
本当その通りで、湯豆腐のお湯まで飲み干したなんてはじめてでした!
朝はバランスのとれた献立で、味つけも私好み♪
きんぴらごぼうもシャキシャキしつつ、旨味があって、きちんと作っています。
手作りって、見た目でわかりますよね。
温泉卵もあって、本当に嬉しかった!
愛情というか、やさしさを感じる食事でした。
本当、幸せな気持ちになりますね。
ところで、朝も昼も夜も、仕込みから調理、蕎麦打ちまで、板前さんが全部ひとりでしているようです。
もし、この板前さんがお休みだったら・・・と思うと、この宿の宿泊者のコメントに高低がはっきり分かれるのも解ったような気がします。
チエックアウトの時間、その横を過ると、板前さんは蕎麦を打っていました。
蕎麦も気になるけど、自家製温泉水でスープから仕込む無添加ラーメンも気になりつつ・・・
入場してくる日帰りのお客様を避けながら、不思議な気分で宿を後にしたのでした。