ラーメンの魅力の根源を突きつめて考えていくと、スープか麺かということになるのですが、スープだけが美味しいならばスープ屋にいけば良いことだし、結局は麺が肝心なように思っています。
本気で麺を味わうのなら「つけ麺」が適しているのかもしれませんが、私はどうしても「つけ麺」は好きになれないのです。
スープにいろいろな調味料が、コテコテ、ゴチャゴチャ混じっていたり、化学調味料をふんだんに投入しているお店が多いからです。
肉・骨や天然素材をふんだんに使った美味しいふくよかなたっぷりスープに、コシがあって小麦本来の甘味や風味のする麺がゆらりゆらりと浮かんでいる、そんなラーメンが私の理想形です。ああそんなラーメン、本当に食べたいです。
冒頭長くなってすみませんでしたが、今回は、手打ちの麺づくりに個性が光るお店をご紹介します。
「手作り麺 めん僮楽」さん。
カウンター席、テーブル、小上がりとラーメン屋さんにしては、比較的ゆったりとした店内です。
このお店の看板メニューは「つけ麺」で、3種の麺から自分好みと量をチョィスできるのが特徴です。
麺は、通常の(白い)「僮楽麺」、高栄養価(やや小麦色の)「全粒粉麺」、そしてモンゴル産の黒小麦に天然かんすいと岩塩を使った「黒小麦麺」の3種。
少し迷って、他店では食べれない麺「黒小麦麺」で味噌ラーメン(700円)をオーダーしたところ・・・
店員さん「黒小麦じゃ美味しくないよ~、駄目ダメ!」とのこと。
「じゃ、全粒粉麺ならどうですか?」と聞いてみると「ダメ、それも美味しくないよ。すぐのびるからね。僮楽麺しか合わないよ」
といわれましたが、つけ麺をどうしてもパスしたい私は、駄々をこねて「黒小麦麺」で落ち着きました。
「けれど、急いで食べないと美味しくないから、大丈夫?」と念を押されましたが、私「オッケー」で~す。
来ました~、アツアツの味噌ラーメン。
見た目の第一印象、薬味が飾りのようにゴテゴテと賑やかです。
味噌のコク、ガラガラから出汁をとった風味のスープ。
そのたっぷりのスープから麺を引き上げるようにして、黒小麦麺をすすると、ツルツルした滑らかな歯触り。
小麦の甘みがふんわりと香ります。
店員さんが言うとおり、スープがアツアツだからこそ、麺ののびやすさも時間と共に加速し、麺がスープを吸って、段々と塩分の濃さが気になってきました。
つけ麺(1.5玉 790円)は麺が伸びにくく、麺を本来の旨さを味わえます。
食後にはアツアツのスープがきて〆となります。
■手作り麺 めん僮楽
住所 山形市浜崎77-1
TEL 023-632-1663
営業時間 11:00~15:00/17:00~21:30 土日祝11:00~21:30
店休日 なし