プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

テハダ

2020-08-05 16:06:16 | 日記
1970年

球団では、はやくも長打力のある外人選手の獲得に乗り出し、すでに近鉄サンフランシスコ支店の某氏に指示、ストンハムSFジャイアンツ会長と交渉を始めているとのことだ。中村代表は「十二月上旬のドラフト会議が終わらないと来日する選手の名前はわからないが、一発のある大物が入団することになるでしょう」と自信満々。今シーズンは、一時期主砲土井を戦列から欠きながらも、永淵、小川らの小兵がよく打った。だが長打力のなさはいかんともしがたく魅力に乏しかった。そこで、首脳会議を開いた結果「長打力のある大リーガー獲得」が決定したわけだ。去就の注目されている三原監督だが、残留すれば渡米してその人選に当ることになりそうだ。大リーガーが入団すると外人ワクからはみ出すのがテハダ選手。今春、須古球団部長が中南米に渡ってスカウトしてきたが、成績はさっぱり、そのうえシーズン中に蒸発事件を起こすありさまで首脳陣をあわてさせた。後半戦は、ほとんど二軍暮らしでチームの貢献度は零といっていい。整理はもはや決定的だ。それを知ってか知らずか、テハダは、最近はパナマで帰国を待ちわびている四人の子供の土産を買い集めており、藤井寺の合宿の自室にはその荷物がいっぱい。「これだけの品物を航空便で送ったら大変な額になる。船便で送れば半額以下で済むはず」と帰り支度に頭をしぼっている。テハダよりちょっと遅れて来日したサントス投手は、一度も一軍のマウンドを踏んでいないが、十九歳の若さと素質を見込まれて整理はまぬがれそう。

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