昨日、朝から下腹がおかしい。
私は6トンもの成型機に使われている身ですから、
通常、トイレには休憩時間にしか行けない。
しかし、その時間まで待てない。
上司に断ってトイレに行くと、なんかへん。
おしっこが終わる頃、切ない痛さを感じる。
便器を見ると、尿が赤い。
へんな繊維質のものもある。
私は愕然とした。
(おれの体、どうなっちゃったんだろう)
身に合わない仕事をさせられ、
毎日やるせない精神状態に耐えられるのも
家族と自分は健康だ、感謝しよう、
と思っているからです。
それが、自分の体が普通ではない。
これでは、弱い九想は現在の環境に耐えられそうにない。
そんな情けない気持ちになり、落ち込んだ。
仕事を終え家に帰り、
いつも腰のマッサージをしてもらっている
整形外科に行くことにした。
今日、日曜出勤した代休で休むことになったので、
泌尿器科にでも行こうか、と考えていたが、
そこに内科もあるので、とりあえず行くことにした。
馴染みの受付の女性に、
「今日は、別なことで来ました。
尿に血が混じってるようなんです」
「それじゃ、これに尿をとって下さい。
マッサージはどうします?」
そんな気持ちではなかったが、受けることにした。
やっぱり腰も痛い。
いつもは冗談をいいあう関係になっていたが、
そのときはそんなゆとりはなかった。
医師の診断は膀胱炎だった。
「尿に白血球がたくさんあるので、おそらくそうでしょう。
白血球がでてないときは、尿道結石なんてこともある。
菌に膀胱の内壁がおかされていて、そうなったんでしょう。
なにか、こころあたりはありませんか?」
と訝しげに私を見る。
「ありません」と私はいったが、言葉に力がなかった。
いや、ほんとうにないのです。
なにしろ、すべてにおいてここ3年ほど、
そのようなことには縁のない暮らしをしてます。
「来週の火曜日にまた来て下さい。
そのとき症状が好転してなかったら、
泌尿器科を紹介します」
そう医師はいってくれた。
マッサージをしてもらい、抗生物質をもらって、
整形外科を出た。
出てから、あっ、酒は飲んでいいのかな、と思った。
今更戻れないし、本屋に行った。
「家庭の医学」などという本を3冊立ち読みした。
膀胱を刺激する酒、コーヒー、香辛料などはいけない、
と書いてあった。
これで、またしても九想は奈落の底に沈んだ。
しばらく酒が飲めないのだ。
しかし、家に帰ってシャワーを浴び、
ビーシュ(ビール系発泡酒 )を飲んだ。
飲まずにおられません。
刺身なんか買ってあるんだもの。
女房はフラメンコの練習日でいない。
膀胱にいけないワサビをつけて刺身を食べ、
膀胱を刺激するアルコールを飲みました。
食事が終わって薬を飲んだ。
驚いたことに30分後排尿したら、
いつもの色のそれだった。痛みもない。
うれしかったが、なんか怖かった。
抗生物質はすごい。
気をよくして、日本酒を少し飲んだ。
深夜、あの長い九想話を書いてるときは、
焼酎なんぞもやっちゃいました。
膀胱炎はおもに大腸菌の感染だそうです。
ふだんは滅多に感染しないが、
体が弱っていて、抵抗力が少ないときになるそうです。
やっぱり睡眠は充分にとらなければいけませんね。