昨日の楽家

2001年11月17日 | テレビ

楽家に行こうかどうか、私は悩んでいた。
お金がない。
先月、かなり使いすぎて今月分を前借りして、
もう残り少ないのです。
でも、行きたかった。
会社での厭なことがこころにたまっていて、
そのストレスを解消したかった。
楽家で会社のことは話さない。話したくもない。
来ているみんなとバカな話をしていれば、
それだけでこころが軽くなる。
でも、行こうか行くまいか思い悩んでいた。

Sさんに会いたい。彼の笑顔を見ているだけでいい。
小説の話、音楽の話、いや世間話でもいい。
一緒にいるだけで楽しい。
Kさんにも会いたい。メールマガジンの感想をいいたい。
彼は中学校の社会の教師で、
古代史のこと、教育のことに対する想いを
メールマガジンにして何人かに送っている。
Nさんがいたらいいな。
私より2歳上で、いつも奥さんと来ている。
人の良さが背広を着て、いつもウィスキーを飲んでいる。
マスターとは、11月になってから会ってない。
その人たちのことを想いながら、
家でビーシュを飲んでいた。
8時になり、私はいても立ってもいられなくなり、
ユニクロのジャケットを羽織った。
こうなったら、来月分の小遣いを女房に前借りしよう。

寒い団地の中を歩く。
誰がいるかな、そんなことを思いながら。
のれんをくぐり、ガラス戸を開けると、
カウンターの一番左にKさん。
ひとつおいて、Nさんご夫婦。
右端にはSさん。その左側に客が2人。
カウンターの中にはマスターとNちゃん。
金曜日は、マスターとママが交代で休むので、
お手伝いとしてNちゃんがいる。
私は、カウンターの角のところに坐った。
私が来たせいなのかどうか分からないが、
パソコンの話になった。
ウィンドウズの悪口で盛り上がった。
いつも私は、楽家に入ったばかりは静かにしているが、
好きなパソコンの話なので、
そのうち私は、ムキになって話していた。
私は「九想庵」を宣伝しょうと考えた。
2人の客に、私は名刺カードに作った、
「九想庵」のURLを書いたカードを渡した。
そしたら、Hさんという人がハガキをくれた。
そこには「フィジーに行きます」と大きく書いてあり、
文章を読むと、
「JICA(国際協力事業団)のシニアボランティアとして
フィジーに2年間行ってくる」と書いてあった。
女性文化社会福祉省の「コンピューター化推進」の
任に当たると書いてあった。
63歳でボランティアに生きる
私は、素晴らしいことだな、と思った。
その人は、昨日は楽家にお別れをいいに寄ったそうだ。
私は、迷ったあげくに楽家に来てよかった、と思った。
これから「九想庵」がフィジーで読まれるかも知れない。

コメント
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