「こんな兵どもじゃあ、いつまでたっても京師回復は無理だ」
「敵がくれば逃げる、隙をみつければ放火略奪するし」
「指揮には従わず、物欲だけは強い」
「良民を捕まえて、敵に食糧[人肉]として売りとばすしまつだ」
河中節度使王重栄は嘆いた。
「黄巣軍のほうがよほどましですぜ」
と義武節度使王處存
「食いつめ者の集団だからな」と都統王鐸
「敵に突撃して穴を開ける集団がいないと」
「穴さえあければ、この雑軍でも数がきいてくるのだが」と重栄
「都監、なにか方法はないのですか」
「ないことはないが」と楊復光はつぶやいた
「しかし、後が大変だが・・・」
「沙陀!」
河東北辺に住む蛮族の沙陀
その首領李克用は反逆者として追討されていた。
黒衣の騎兵集団であるその軍の強さは近隣に鳴り響いている。
「毒には毒をか・・・」
復光は決断して克用赦免の使いを出した。
中和三年六月、克用の率いる黒衣の沙陀軍は南下し、
黄巣軍を一蹴して京師を回復した。
「敵がくれば逃げる、隙をみつければ放火略奪するし」
「指揮には従わず、物欲だけは強い」
「良民を捕まえて、敵に食糧[人肉]として売りとばすしまつだ」
河中節度使王重栄は嘆いた。
「黄巣軍のほうがよほどましですぜ」
と義武節度使王處存
「食いつめ者の集団だからな」と都統王鐸
「敵に突撃して穴を開ける集団がいないと」
「穴さえあければ、この雑軍でも数がきいてくるのだが」と重栄
「都監、なにか方法はないのですか」
「ないことはないが」と楊復光はつぶやいた
「しかし、後が大変だが・・・」
「沙陀!」
河東北辺に住む蛮族の沙陀
その首領李克用は反逆者として追討されていた。
黒衣の騎兵集団であるその軍の強さは近隣に鳴り響いている。
「毒には毒をか・・・」
復光は決断して克用赦免の使いを出した。
中和三年六月、克用の率いる黒衣の沙陀軍は南下し、
黄巣軍を一蹴して京師を回復した。