元和十年六月未明、まだ真っ暗な長安の街
入朝しようとした宰相武元衡達の列を十数人の賊が襲った。
「やれ、元衡と裴度を討ち取れ」という叫びが
宰相の列とはいっても武装もしていない数人の供
賊の勢いに怯えてたちまちに逃げ散った。
賊は元衡を馬から引きずり下ろし首をとった。
「よし宰相はやった、度は俺がやる」
「お前らははやくずらかれ・・」と賊首
そして溝に転落した度を斬ろうとせまった。
その時、度の供である王が果敢に賊に組み付いてきた。
「くそ、お前もぶった切るぞ」
その時
「何事だ、何が起こったのだ!!」
街路を警護する金吾兵が近づいてくる気配がしてきた。
賊は組み付いている王の腕を斬り捨て走り去った。
急報を聞いて皇帝は驚き激怒した。
「京師で宰相を襲わせるとは前代未聞だ」
京師に戒厳を張り、家宅捜索を徹底したが
捕まったのは下っ端ばかりであった。
「王承宗のやつか、李師道のやつだ」
憲宗には討伐を主張する元衡達を除こうとする
成徳・平盧のたくらみであることがわかっていた。
「ゆるさんぞ、絶対討伐の方針は絶対変えん」
皇帝はただちに生き残った裴度を宰相に抜擢した。
入朝しようとした宰相武元衡達の列を十数人の賊が襲った。
「やれ、元衡と裴度を討ち取れ」という叫びが
宰相の列とはいっても武装もしていない数人の供
賊の勢いに怯えてたちまちに逃げ散った。
賊は元衡を馬から引きずり下ろし首をとった。
「よし宰相はやった、度は俺がやる」
「お前らははやくずらかれ・・」と賊首
そして溝に転落した度を斬ろうとせまった。
その時、度の供である王が果敢に賊に組み付いてきた。
「くそ、お前もぶった切るぞ」
その時
「何事だ、何が起こったのだ!!」
街路を警護する金吾兵が近づいてくる気配がしてきた。
賊は組み付いている王の腕を斬り捨て走り去った。
急報を聞いて皇帝は驚き激怒した。
「京師で宰相を襲わせるとは前代未聞だ」
京師に戒厳を張り、家宅捜索を徹底したが
捕まったのは下っ端ばかりであった。
「王承宗のやつか、李師道のやつだ」
憲宗には討伐を主張する元衡達を除こうとする
成徳・平盧のたくらみであることがわかっていた。
「ゆるさんぞ、絶対討伐の方針は絶対変えん」
皇帝はただちに生き残った裴度を宰相に抜擢した。