「殿、庭先に引き据えました」
「うん? 捕虜とはいえ仮にも刺史殿だ、庭先はひどかろう」
「しかし殿、たまらなく臭いのです」
「臭い?」
「捕まってから怯えきってて垂れ流し状態なんです」
反乱軍、淮西李希烈の陣である。
引き据えられているのは汝州の刺史李元平
自分なら汝州を守り抜いてみせると
宰相関播や皇帝の前で大言壮語した当人である。
ところが將李克誠の猛攻にあって即日落城
「希烈などは敵ではないと申したそうだの」
「お赦しくださいまし、言い過ぎました」
元平は必死に頭を地に打ちつけて懇願した。
こいつは能はあるかもしれんが臆病者だ。
そう判断した希烈は言った。
「赦してやれば、おれに仕えるか」
「もちろんです。陛下、忠誠をお誓いいたします」
糞便にまみれて舞踏するその姿をみて
希烈の臣は笑いをこらえるのに苦労していた。
「うん? 捕虜とはいえ仮にも刺史殿だ、庭先はひどかろう」
「しかし殿、たまらなく臭いのです」
「臭い?」
「捕まってから怯えきってて垂れ流し状態なんです」
反乱軍、淮西李希烈の陣である。
引き据えられているのは汝州の刺史李元平
自分なら汝州を守り抜いてみせると
宰相関播や皇帝の前で大言壮語した当人である。
ところが將李克誠の猛攻にあって即日落城
「希烈などは敵ではないと申したそうだの」
「お赦しくださいまし、言い過ぎました」
元平は必死に頭を地に打ちつけて懇願した。
こいつは能はあるかもしれんが臆病者だ。
そう判断した希烈は言った。
「赦してやれば、おれに仕えるか」
「もちろんです。陛下、忠誠をお誓いいたします」
糞便にまみれて舞踏するその姿をみて
希烈の臣は笑いをこらえるのに苦労していた。