一般財源化へ調整に着手 首相、与野党協議を指示(共同通信) - goo ニュース
ガソリン税の騒動も早くも世間から忘れ去られようとしている今日この頃ですが、道路特定財源の一般財源化が閣議決定されました。
今日の日経新聞朝刊マーケット総合面「大機小機」では「一般財源化を実のあるものに」と題して一般財源化の「実質効果」を得るまでの険しい道のりについてコンパクトにまとめられていた(文責”ミスト”氏)ので、備忘も兼ねてメモしておきます。
「実質効果」を生むには予算編成の枠組みを変える必要がある。2009年度予算の方針は小泉内閣時の06年7月に閣議決定した歳出・歳入一体改革(骨太方針2006)に基づいており、公共事業費は毎年1~3%減、社会保障費は自然増から毎年2200億円の削減と決められている。これを受けて道路整備費は07,08年度と3%減った。だがこの閣議決定は道路特定財源制度を「前提」としており、道路に甘い点は昨今の無駄遣いが示している。「実質効果」実現にはまずこの前提を変える必要がある。
最初の関門は6月下旬の「骨太方針2008」だ。11年度の基礎的収支黒字化に必要な額(16兆5千億円)は変えず、特定財源の外れた道路整備費を含む公共事業関係費(約7兆円)を毎年1割以上削減し、浮いた財源を、毎年2200億円の削減が限界に来ている社会保障費に充てるという変更が必要だ。
次の段階は、8月下旬ごろに策定される予算要求のシーリングで、上述の骨太方針を受けて公共事業関係費を10~15%のマイナスとする。
この2つの仕掛けが行われて初めて年末の予算編成で道路予算が削減され、「実質効果」が国民に還元される。逆にいえば上記のプロセスを踏まなければ、年末の予算は4千億~5千億円の一般財源化に終わり「一般財源化の偽装」になる公算が大きい。道路族が落ち着いているのは、こうした枠組みの変更はないと高をくくっているからだ。
ヤマ場は夏、ということですね。
その頃に道路族が焦って大抵抗運動を展開するような局面が果たして訪れるのか?
福田内閣の命運が決まるのもその時期になるのかもしれませんな…