28日夜のニュースで、プロ野球ドラフト会議の模様ってのを久しぶりに見ました。制度発足から30年近く独特の名調子で司会していた“パンチョ”こと伊東一雄さん亡き後、どうなったのかなとは思っていたのですが、何なんだあの「大石達也、投手、おーいしっおーいし、おーいし大石達也」という、弁当代の出ない=腹減った選挙カーみたいな読み上げ調は。
美声ではあったけれど。どこかの局出身のフリーアナさんかしら。
パンチョさんの時代は壁面パネル式の光学インジケーターみたいのはなかったので、“蒲谷(かばや)”という名字の選手を読み上げるときに「ウナギの蒲焼きのカバ」とか笑っちゃうぐらい懇切丁寧に説明してくれていましたが、いまは画面を見ればわかるので、普通にオートマチックな美声という印象しかありませんね。
地元日本ハムファイターズ1位指名は斎藤佑樹投手。ハンカチ王子ブームから4年、早稲田実業から当然のように早稲田大学に進んで、1年生からレギュラーでご活躍とは聞いていましたが、このニュースで近影が映ると、普通に肉付きのいいスポーツおにいさんになっていましたな。
高校当時は、06年夏の甲子園決勝で二日がかりで投げ合った駒大苫小牧高校の田中将大投手(現・楽天)とよく比較され、球種の組み立てや駆け引きは高校生離れしているけれど体格的(身長175㌢)にプロではどうかなという声もありました。しかしニュースでのユニホ姿だけ見ていても上半身、特に頸肩周りの厚みが甲子園時代比1.4倍ぐらいにはなっているし、大学での4年間での上積みは期待してもいいでしょう(…いい、んだよね?)。
正直、日ハムウォッチャーとしてはこの際、「働いてくれさえすればなんでもいい」。六大学のエースとかじゃなくても全然いいんです。そこらのおっさんでも誰でも、投げて、抑えてくれればもう。プロ野球でも、優勝するようなチームでも(現に日ハムここ4年でリーグ優勝3回しているんです。シンジラレナーイ)、柱の先発投手が誤算で早いイニングから失点し大きくリードを許すことは年に何度かはある。
しかし、先発を降ろして交代したリリーバーが、出てくるヤツ出てくるヤツ軒並み火を消せなくて、替えるたびに傷口広げて塩塗る一方、ってのは日ハムの個性、個性ってことはないか、独自現象じゃないですかね。もうね、「結構客入ってるんだから、スタンドに向かって“お客様の中にピッチャーのできる方はいらっしゃいませんか~”ってコールしたほうがいいんじゃないか」「イエスアイキャン!って手挙げたノッポの外人のおっさんが、たまたまおしのびで遊びに来たランディ・ジョンソンだったりするかもしれないし」なんて思ったこともありました。
働いてくれればホント、誰でもいいです。できればなるべく安い給料で働いてくれればなお歓迎。斎藤投手にはとりあえず来季の開幕一軍入りを目指していただきましょう。
楽天田中投手との甲子園決勝再現は盛り上がるだろうな。ハンカチのご用意をお忘れなく。早稲田大学出てたって、プロに入れば入った瞬間からただのペーペーだよ。学歴関係ない人気商売だかんね。持ちネタにできることは一生、クサくあざとく使って行かんと。若くてモテてブイブイ言わしてそうな男の子にズコバコ駄目出すのは気分がいいなぁ。来シーズンが楽しみではないですか。