イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

ローマで昼だった

2009-02-18 00:15:15 | ニュース

♪びんびろびんびろ びろびろびん…と聞こえる薄皮太夫の三味線の曲(@『侍戦隊シンケンジャー』)、何度か再生視聴すると、完全に脳内無限リピートの無間地獄に堕ちますな。平成版“死神の子守唄”(@『怪奇大作戦』)とでも言いますか。

昔懐かしい平凡パンチ誌や、澁澤龍彦さんの著書のイラストでおなじみ、不二本蒼生さんの絵柄を思い出す肉感的なブルーリップスの薄皮太夫。目深にかぶったお帽子的なものは七難隠すのですが、あのカブト脱がせて色白の素顔剥き出しにしたい!と奮い立った、大きめの男子のお友達は少なくないと見ました。びんびろメロディに歌詞つけてキャラソン参加してくれたら、怖いもの見たさ(聴きたさ?)で即買いですね。

 スーパー戦隊シリーズの魅力の一つに“古典ジャンルの再発見”というのがあると思う。02年『忍風戦隊ハリケンジャー』で忍者もの、04年『特捜戦隊デカレンジャー』で刑事もの、今作『シンケンジャー』ではご覧の通りの時代劇と、“潜在的にファンは多く、長い歴史もあり、待望されてもいるのに、最近スイートスポットな新作がなく、ちょっと元気がないかな?”と思う分野を、戦隊のフォーマットで久々に息を吹き込み活性化した例がずいぶんあります。

05年の『魔法戦隊マジレンジャー』はあの時点で10年以上の長期ブームを続けていた『ハリー・ポッター』シリーズや『ナルニア国物語』などの英国ファンタジーを下敷きにし、06年『轟轟戦隊ボウケンジャー』はトレジャーハンティングと史跡文化財保護という、ここらは製作当時のタイムリーな思潮に乗っかったと言えなくはない。07年『獣拳戦隊ゲキレンジャー』は拳法と東洋思想風味で、北斗の拳に少林寺に三国志…再生か時宜的か、こちらはどちらとも言える。

幼児・児童向け番組なんてことは情状酌量せず、あくまで“おもしろいドラマ”を期待して視聴していくつもりだと先日も書きましたが、“娯楽に徹しつつもちゃんとした時代劇”を待望している大人をも日曜朝、寝床からTVの前に引きずり出すような出来栄えを『シンケンジャー』には期待したいものです。スーパー戦隊シリーズならまたじゅうぶん可能でしょう。

『仮面ライダーディケイド』は『クウガ』が2000年の前半あらかた未見だったので、世界観のコアなところをあんまり深く衝かれてもなぁと、23話は想像で隙間を埋めながら浅めに観流していたのですが、「みんなの笑顔を守りたい」とのクウガ的使命感のもと、ユウスケ(村井良大さん)も士(井上正大さん)とともに『キバ』の世界へ送り込まれる展開もさることながら、そのキバ世界でファンガイアが“人間との共存”をテーゼにしているという展開が面白かったですね。共存を目指しつつも、スパイダー糸矢(創斗さん)は相変わらず気障キザ、ハイテンションで、かつ、結婚願望バリバリなんだ。

 送り込まれた世界に突然スリットが生じたように、別世界のライダー(2話では『カブト』キックホッパーとパンチホッパー、4話では『555』カイザ)がディケイドに挑戦するのも、若干サービスっぽいけれども今後のお楽しみになりそう。謎の男・鳴滝役の奥田達士さんは、『カブト』小林正寛さんに続く『白い巨塔』財前外科からの参入ですね。

どの世界に飛ばされてもマイペースな光写真館ご主人(石橋蓮司さん)が士、ユウスケたちに出す料理もお約束化しそうです。なんとなく01年『アギト』の頃から、平成ライダーには“料理”“味覚”がキイワードのひとつになっている気がするのですが、ここらは女子向け、とりわけ“大きな(おもに子持ちの)女子向け”を意識しているのか。

 それから、唐突ですが今週はこれに触れないわけにはいかない、中川昭一財務金融大臣ね。何が笑ったって帰国後のぶら下がり質疑での「そこに(ワインの)グラスがあったので」、委員会質疑での「クチはつけたが、ゴックンはしていない」にいちばん笑いましたね。「そこにグラスが/あったので」って七五調になってるし、これも流行語大賞飲みねえ…じゃなくて、飲み…ノミネート決定ですな。

もう手遅れだけど、あのヘロヘロ、ロレロレ映像が流れた瞬間に、間髪を入れず辞めたほうがよかったですね。釈明めいたこと言えば言うほど笑いものだもの。

ただ、一連の報道で思うのは、初めからタイムテーブルの決まっていた記者会見に、お酒か風邪薬か知らないけど(結果同じことだし)呂律が回らなくなるほど不調をきたして出席した中川さん本人の自己管理力欠如より、“あの状態での大臣の会見出席に、待ったかける人が誰もいなかった”ってところが、より国辱ものだと思うのですがどんなもんでしょう。

まがりなりにも閣僚、財務大臣の職責にある人に、秘書とか補佐官とかひとりも密着同行していないとは到底考えられない。「大臣、体調がお悪そうですから会見は欠席して下さい」のひと言がどうして誰からも出なかったのか。

会見場に入る直前まではスッキリバリバリ頭脳明晰言語明瞭で、あの席について質疑応答始まった途端ににわかにロレロレしたはずはない。「大臣ヤバいぞ」「TV中継に耐えないぞ」と事前に誰も察しないとは、目がフシアナの、ヌケサクのボケナスの集まりが税金使ってローマくんだりまで揃って行ってたということで、中川さんひとりの不心得よりもそっちのほうがずっと問題だと思う。

なんかもう、大臣も大臣を取り巻く人々も、国際会議出席や公式会見を含めた“政治活動”“政治家の仕事”をはなからなめているんじゃないですか。主要中の主要閣僚、かついま現在いちばん国内外に喫緊の課題を抱えて、一挙手一投足注目を浴びまくっている職掌である、財務大臣とその側近にしてコレですから、もっと日のあたらない…っちゃ失礼だけど、報道されることの少ない省庁なんかでは何倍もひどいことになっていると考えるべき。

いまの日本で、ド本気で、緊張感びんびん持って、全神経研ぎ澄まして政治に取り組んでる人なんかどこにもいないのかもしれない。

それともあれかな、酔っ払ってる人に限って「酔ってない」と言い張る傾向にあるから、一応、誰か止めるには止めたのかな。「オレが不調?ロレツが回ってない?目がすわってる?どーこがだよッ!酔っ払ってない酔っ払ってない!ぜーんぜん大丈夫!もう一軒行くから!オレの席ドコ?」ってノリで座ったのがあの会見席だったのかな中川さん。

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