イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

黄金仮面も懐かしい

2009-02-15 23:31:49 | 特撮・ヒーロー

ショドウ(書道)フォン。モヂカラ。来ましたなぁ、『侍戦隊シンケンジャー』

04年の『デカレンジャー』から、携帯電話型の変身アイテムが標準装備化していたので、学童期入り前後の小さなお友達への玩具マーケティング的に“肉筆で文字(特に漢字)を書く”ことを推奨するツールがそろそろ来る時期ではないかと思っていたら、やはり来ました、直球で来た。

漢字能力検定協会の会計スキャンダルが惜しまれますな。正々堂々真っ当に運営していればタイアップも期待できたのにね。…まぁ書く字が“火”や“木”や“水”では、ちょっと進んだトコなら幼稚園で教えるレベルですけど。

 シンケンレッド志葉丈瑠(松坂桃李さん)はちょっとクールな若殿プリンス、シンケンブルー池波流之介(相葉弘樹さん)はズレてるくらいアナクロ忠義者、シンケンピンク白石茉子(高梨臨さん)はしっかり者のお姉さんタイプ、シンケングリーン谷千明(鈴木勝吾さん)はドライで現代的なイマドキ男子、シンケンイエロー花織ことは(森田涼花さん)はピュアな自然児。

男女ともに、嬉しくなっちゃうぐらいヴィジュアルレベル高くてキャラにナイスマッチのメンバー、“主従”という一見封建的な設定もチャレンジングですが、月河は志葉家ジイ・日下部彦馬役、伊吹吾郎さんに注目してしまいますね。なんたって元・『水戸黄門』の格さんですもの。「こちらにおわすは…」の触れも濃い、重い、「長い」(←丈瑠)。時代劇仕立てだぞということをアピールするにつき、この上もないアイコンでしょう。シリーズ後半、キャラクターソングアルバムでどんだけ美声を聞かせてくれるか、早くも(早い!)楽しみです。

02年『ハリケンジャー』以来の正統派“和もの”戦隊。各話サブタイトルが歌舞伎演目風の漢字尽くしで行書体タテ書きなど、ユニークなディテールもいろいろあり。なんとなく05年『仮面ライダー響鬼』一之巻を観た後の新鮮感と相通じるものがあります。血祭ドウコク、骨のシタリ、薄皮太夫と、敵キャラも声も含めて雰囲気とヴァラエティに富んでますよ。『ゴーオンジャー』のガイアークより冷血でホリブルそう、でもそのうちツッコみどころも出てくるのだろうな。向こう一年ぜひ楽しませてください。

 一方ひと足先に4話まで行っている『仮面ライダーディケイド』は、ゲームソフト“ガンバライド”との連動を前面に打ち出すなど、いやが上にもデジタル押しで行く姿勢のようです。

幾つかの紙媒体のインタヴューを読むと、東映の白倉伸一郎Pが「(平成ライダー第一弾『クウガ』の)2000年には“子供の頃第一次仮面ライダーに親しんだ(=1971年~89年に子供時代を過ごした)”親世代と現役子供世代を巻き込んだ販促が可能だったが、平成ライダーも10年やってくると、“親が仮面ライダーを知らない(=1989年~2000年のライダー空白期に子供時代を過ごした)”世代が相手になってきた」という意味のことをいたく懸念しておられる。

『電王』の劇場版3タイトルにおける動員数、客層を見るにつけても、「いまだかつて新旧の仮面ライダーの射程に入っておらず、ライダーのイメージが定着していないと思われる層(20代、特に女性)が目立つ」ことに、嬉しさと同時に危機感もあるようです。

 “向こう10年が仮面ライダーブランドにとって冬の時代”との自覚のもと走り出した『ディケイド』、白倉Pも言外に匂わせている通り、この10年を賢くコントロールし切れば、次の10年は再び天下とも言える。避けようのない少子化・パイ縮小の中で舵を切る“小さなお友達ビジネス”モデルとしても、ライダー・戦隊、両者目が離せません。

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