雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

賃金の伸び続けた時代

2009-06-18 04:54:24 | 発想$感想
『成長望めぬ時代の進路は』と題する、朝日の特集があった。

その中に掲載された1表、『日本経済の歩みと賃金の伸び』その恩恵?をモロに受けたサラリーマン生活を体験した。
確かに、入社以来給料は上がり続けた時代であった。

いい時代であったと言うべきか、苦難の中でよく頑張ったというべきか。


この表も当然見えないので、こちらをご覧下さい。
昨日の二輪車の表もそうだったが、これも私のサラリーマン生活を振り返るために作って頂いたような表である。


『もはや戦後ではない』と経済白書がうたった翌年、神武景気といわれた昭和32年(1957)に川崎航空機に入社した。
給料は12000円、それも15日と月末の2回払いであった。

池田内閣が所得倍増計画をぶち上げたか、『本当かな?』と思った。
なかなか3万円にならなかった。結婚した63年ごろやっと4万円ぐらいだったと思う。そこから1万5千円の家賃を払ったりしていた。
背広は2万円近くしたし、靴も1万円に近かった。時計も高かったし、身につけるものは結構高かった、今とあんまり違わないのではと思う。

ちょっと、給料も上がったなと思い出したのは、オリンピックの後からだろう。
給料が10万の台に乗ったのは、昭和45年、37歳のころである。
このころから、どんどん給料は上がった。

年が15も違う上司の専務が、『君らは俺の今の給料を2年後に貰っている』といみじくも言われた。
ほんとに、大体その通りになった年が何年か続いた。
10万円から30万円位なるのは、何かすぐだったと思う。
クルマや家を建てることが一般的になったころである。

この表にある25.1%の伸びのころ、確か、私は30%以上給料が上がった年である。
ちょうど、この2年前に家を建てたのだが、2年分の返済分を借り増しして借金で返済していた。
自分で返済を開始する年の給料がちょうどこの30%以上上がった年で、若しそれを読んでいたとすると、絵に描いたような見事な計画だったと言えるのだろうが、そんなこと解っているわけがなく、ツキにツイテいただけの話である。

ちょうど2000年まで勤めたのだが、入社以来退職まで給料が下がったことは一度もない。辞めるころには、初任給の100倍にもなっていた。
と言っても、退職して大金が貯まっているわけでもない。
家計はずっと苦しかったと思う。

やっと余裕が出来たのは、退職前の僅かの期間で、考えてみると年金生活の今が一番のんびりしている。
金を使うことがほとんどないのである。
身ににつけるものも買わないし、食費も掛からない。


給料が上がり続けた時代に生きてきたが、
『成長が望めぬ時代に生きる』今の若い人たちの生活は、横で見ていると結構豊かである。
『苦しい』などとは言うが、昔の『苦しさ』とはその質、レベルが違うようにも思う。
自分のやりたいことは『結構やった後、苦しい』のである。

でも、今後、どんな時代が待っているのだろうか?

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