雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

カワサキ単車物語50年  その1  はじめに

2013-04-05 07:19:52 | カワサキ単車の昔話

 

★1962年は世界の名車Zの販売40周年に当たる記念すべき年であった。それを記念してアメリカで」Reunionが行われたりした。

今年はZ2国内販売の40周年記念に当たる。

 

 

それを記念して、グリーンピア三木でイベント開催も企画されている。

カワサキの単車の歴史はいつからなのか?

そのスタートはいろいろあるのだろうが、単車事業としてちゃんとスタートしたのは、125ccB8が発売された昭和37年(1962年)と言うのが一番適当ではないかと思っている。

 

メグロとの提携があったり、単車準備室が造られたのはその2年前昭和35年のことなのだが、それはまだそんな形があったと言うだけのことであった。

私自身は昭和32年川崎航空機入社で、そのころは未だ単車は殆ど意識されていなかったと思う。

昭和36年にもなると、明石の川崎航空機の発動機営業部から明発工業にエンジンが出荷されたり、そのあとニューエ―スや、B7という完成車がカワサキ自販と言うメイハツ、メグロの人たちがいた販売会社に販売されたりはしていた。

 

昭和36年(1961)の12月、私は突如発動機の営業部門に新設された単車部門に異動になった。

私の移動先は企画だとばかり思っていたら、突如単車営業となったのである。私が動く1週間前に小野助治次長がその部門を担当されることになり、突如私を指名されたのだと思う。

それ以来、私の人生は単車と繫がった。そして今でも密接に繋がっている。

粗っぽく言うと50年とちょっと、カワサキの二輪事業の歴史も私と同じ時期に始まったと言ってほぼ間違いない。

川崎航空機の特に営業や管理系の人で私より旧い人は今はもういないと言ってもよくて、強いて言うなら、平井稔男さんが旧メイハツ時代から約60年、最古の人だと言ってもいい。

 

★カワサキの単車事業の歴史は、その製品年次とともに語られることが多く、技術屋さんの分野、製品の分野は非常に細かく正確に記録としても残っているのだが、単車事業全体としてどんな動きであったのかは、アメリカ創成期を除いて殆ど語られていないのである。

幸いにして、私自身は企画、管理にいた時期も長く、それぞれの時期の事業のトップ責任者と現実に密接に繋がっていたので、二輪事業を客観的に眺められる位置にいたとも言えるのである。

そんなことから、私がこの目で見てきたカワサキ単車事業を私なりに纏めて見ようと思い立ったのである。

60年間書き続けている日記も手元にあるし、1976年KHI企画以降は、会社での基本方針的な書類も全て手元に残っている。

どんなものになるかはよく解らぬが、雑談的に、気ままに書いてみたい。

 

★まず最初に、カワサキの単車事業を引っ張ってきた人たちはこんな方たちなのである。

 

下の名前が定かでない方もいるのだが、

神武事業部長岩城良三事業本部長山田熙明事業部長塚本頌春事業本部長青野格事業本部長大庭浩事業本部長高橋鉄郎事業本部長

この7代の事業部長に全て直接繋がって関係があったし、直接呼ばれて直接の指示を受けることも多かった。

塚本さん以降は企画などや、出向当時は社長―常務、専務の関係で繋がっていたし、単車事業が危機的な状況の時代は川重本社の大西副社長山田熙明副社長松本新副社長などからの直接の指示で動いていたのである。

その後、田崎雅元、大前太、百合草三佐雄、佐伯武彦さんなどに引き継がれていくのだが、これらの方は私より年次は若かったし、一緒に仕事をした仲間でもあったので、いろんなことがよく解ったし、田崎さんはその後川重の社長にもなられて、今もなおお付き合いがあったりするのである。

カワサキの二輪事業は、カワサキに取って全く未経験の新しい事業であったこともあり、こんなトップの方のほかに事業の方向を左右するような大きな仕事をされた方も何人もおられるのである。私より先輩の方で何人かを挙げるなら、国内の販社を統括された田中誠社長、苧野豊秋専務、アメリカ市場の開拓者浜脇洋二KMC社長Z1開発責任者の大槻幸雄さん、カワサキ生産方式を造られた安藤佶朗さんなどがカワサキの歴史を創り上げられた方々だと言っていいのだろうと思う。

勿論、そのほかにもいっぱいおられるが、事業全体から見て言うならこんな人たちがカワサキ単車の歴史を創り上げたと言っていい。

 

★ カワサキ単車のイメージは一種独特のものがある。

ホンダさんを始めユニークな企業の多い二輪業界でも一種独特の『カワサキイメージ』が、一般のユーザーも惹きつけているのだと思っている。

そんなカワサキも、もう50年の歴史を迎える。

私自身が単車に関係してもう50年である。

ご縁があって、今でもカワサキに幾らかでも関係して生きている。

 

そしてこの7月には、KAWASAKI Z1 FAN CLUB が、国内Z2販売40周年を記念してのイベント開催である。

こんな機会に、カワサキ単車の50年間をいろいろと書き残しておこうと思い立ったのである。

今までにもいろいろ書いている。そこに未だ書かなかったことばかりに絞ってみたいと思うのである。

時系列には特に拘らないが、旧いところから始めるのが順序かも知れない。

 

 

 昨年10月に纏めている創成期のレースの話、なかなか確り書けている。

 

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